バルセロナから(2018年2月25日<その2>) : 「セクシーなキリン」に出逢う
バルセロナから(2018年2月25日<その2>) : 「セクシーなキリン」に出逢う ディアゴナル通りからカタルーニャ通りへ入ったところに妙な彫像がポーズをとっている。"La girafa coqueta" 像である。カタルーニャ出身の彫刻家「 Jose Granie」による彫刻(1972年)で、ゴ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月25日<その2>) : 「セクシーなキリン」に出逢う
バルセロナから(2018年2月25日<その2>) : 「セクシーなキリン」に出逢う ディアゴナル通りからカタルーニャ通りへ入ったところに妙な彫像がポーズをとっている。"La girafa coqueta" 像である。カタルーニャ出身の彫刻家「 Jose Granie」による彫刻(1972年)で、ゴ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月25日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(30)佐分利健、何という男だ
バルセロナから(2018年2月25日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(30)佐分利健、何という男だ 「健!」マリアが佐分利に駆け寄ろうとした。佐分利は左掌をマリアに突き出して待ったをかけた。そして右手の真剣の剣先を挙げると男に近づき、倒れた男の右手から僅かに離れた刀剣の柄を左手で握って拾い上げ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月24日<その2>) : 「そだね」カーリングジャパン女子の北海道弁
バルセロナから(2018年2月24日<その2>) : 「そだね」カーリングジャパン女子の北海道弁 今回の平昌五輪で銅メダルを獲得した日本のカーリング女子チームが人気だ。試合中にとるコミュニケーションの言葉に癒やされる、とのことだ。 彼女たちの話す北海道弁、例えば「そだね」「~かい」などの遣り取りが... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月24日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(29)下段白眼の剣法
バルセロナから(2018年2月24日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(29)下段白眼の剣法 佐分利はずしりと重い真剣の感触を確認するように、柄に掛けた両手を握り直した。真剣で勝負したことはないが、普段から真剣での構えと振りの稽古を怠らなかった。それは少年時代から父の厳しい指導の一環だった。道... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月23日<その2>) : こんな所に「見ざる言わざる聞かざる」の3猿が
バルセロナから(2018年2月23日<その2>) : こんな所に「見ざる言わざる聞かざる」の3猿が 数年前に日本から買って来たパソコンがとうとうウンともスンとも言わなくなった。そろそろガタが来ていることは分かっていたが、なだめすかし何とか使ってきたが、いよいよ年貢の納め時か。 この分野に精通してい... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月23日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(28)サムライ「真剣」を抜く
バルセロナから(2018年2月23日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(28)サムライ「真剣」を抜く 佐分利のその動きに男がアッと思った瞬間、佐分利の右手から竹刀が矢のように放たれた。男は眼前に飛んできた竹刀をすんでのところで逆袈裟(けさ)切りで払い上げた。その一振りが男の態勢に隙を生んだ。すか... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月22日<その2>) : タイル画が洒落た水飲み場
バルセロナから(2018年2月22日<その2>) : タイル画が洒落た水飲み場 散歩の途中で出逢うバルセロナの水飲み場は思わず立ち止まって見入る魅力がある。今日の散歩はいつもより寄り道を愉しみ、洒落たタイル画の水飲み場前で佇んでいた。 スペインでは魅力的な水飲み場が多い。昔、その灼熱の夏に行き倒れ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月22日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(27)武蔵の「二天一流」
バルセロナから(2018年2月22日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(27)武蔵の「二天一流」 「勝負あったな」佐分利は呟くように男に言った。男は無言のまま左手で右手首を押さえていた。叩き落とした竹刀を佐分利が拾おうとしたその瞬間、男が右手を肩越しに背中に廻した。男の背中には真剣の太刀が括られ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月21日<その2>) : 「同じい本」「同じの本」「同じな本」?(考察2: 日本語教師の悦び)
バルセロナから(2018年2月21日<その2>) : 「同じい本」「同じの本」「同じな本」?(考察2: 日本語教師の悦び) 「同じ」は文語ではシク活用の形容詞で、現代語(口語)としては「すさまじい」「ひもじい」という言葉から類推すると「同じ」の終止形(と連体形)は「同じい」になるはずだが、その「同... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月21日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(26)心も凍りつく叫び声
バルセロナから(2018年2月21日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(26)心も凍りつく叫び声 佐分利はその男に正対し、ゆっくりと歩み寄った。男との距離が三メートルほどに縮まったとき、左手に持っていた竹刀(しない)を上に放り投げた。竹刀はきれいな弧を描いて男の頭上で回転した。男は顔を佐分利に向... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月20日<その2>) : 「同じい本」「同じの本」「同じな本」? (考察1)
バルセロナから(2018年2月20日<その2>) : 「同じい本」「同じの本」「同じな本」? (考察1) 前回、動詞「違う」を「ちがくて」と形容詞のように使う日本人を取り上げたが、その「違う」の反対語が「同じ」という“特異な言葉”である。なぜ“特異”かと言うと、活用させてみると分かる。 「同じ」と... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月20日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(25)天才剣士
バルセロナから(2018年2月20日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(25)天才剣士 すると、鉄骨が落下した傍に組まれている足場の最上部、その薄暗い天井付近の澱んだ空気が微かに揺れた。その空気の澱みに顔を上げて、佐分利はその威圧感のある声を聖堂内に響かせ続けた。その声は高い天井にエコーのように... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月19日<その2>) : 「違くない」「違そうだ」「違くて」?
バルセロナから(2018年2月19日<その2>) : 「違くない」「違そうだ」「違くて」? TVの情報番組でも「◯◯屋」などでは、MCはプロのアナウンサーらしくないところが一般受けしているのだろう。怪しげな日本語を多用して憚らない。しかし、考えてみれば「一般受けする日本語」が「怪しげ」と言えるのも... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月19日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(24)やっぱりお前だったか
バルセロナから(2018年2月19日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(24)やっぱりお前だったか 「もう来ているよ。ホセ」 携帯を通した佐分利の声が、まるですぐ傍(そば)から聞こえてくる響きで、ホセは思わず周りを見渡した。すると聖堂内部への入り口である「希望の扉」が開いていて、そこにサムライが... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月18日<その2>) : 小平選手の韓国選手への抱擁
バルセロナから(2018年2月18日<その2>) : 小平選手の韓国選手への抱擁 平昌五輪、スピードスケート女子500メートルで小平奈緒さんが金メダルに輝いた。五輪3連覇を逃した韓国の李相花さんを抱擁し敬意を伝えた場面が印象的だった。 国民同士のこうした好ましいシーンを重ねていくことによって日本と... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月18日) :「サグラダ・ファミリア異聞」 (23)鉄骨落下
バルセロナから(2018年2月18日) :「サグラダ・ファミリア異聞」 (23)鉄骨落下 上方で何かが外れたようなその鈍い音に、加納は反射的に身構えた。間髪を置かず、その嫌な音がガランとした高い天井に響くのとほとんど同時に、 「クイダード(危ない)!」と聖堂内部に、とてつもない大声が響き渡った... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月17日<その2>) : スペイン人が「常識」を「ヨウしき」と読む背景は?
バルセロナから(2018年2月17日<その2>) : スペイン人が「常識」を「ヨウしき」と読む背景は? 日本語2級レベルのクラスで読解問題をある学生に読ませていると、「常識」を「ヨウしき」と読んだ。このレベルの学生でも、やっぱりそうなのか、と思った。 スペイン語では日本語音の「ジョ」と「ヨ」に区別... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月17日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(22)ガウディの遺志
バルセロナから(2018年2月17日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(22)ガウディの遺志 この日から三日後、サグラダ・ファミリアの主任石工、加納公彦に懼(おそ)れていたことが起きた。 加納はその日、どうしても仕上げておきたい彫刻があった。 サグラダ・ファミリア「生誕の門」の中央に十五体の像... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月16日) : 手提げバッグ「アネキ」(anekke)とは「姉貴」?
バルセロナから(2018年2月16日) : 手提げバッグ「アネキ」(anekke)とは「姉貴」? 日本語クラスの授業を終え、夕闇も濃くなった帰路。何気なくカバン屋の店先にめを遣ると、日本風な絵柄の手提げバッグが目に入ってきた。着物を着た日本の少女らしき姿が描かれ、アルファベットで"anekke"、... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月16日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(21)狂気と悪魔の握手
バルセロナから(2018年2月16日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(21)狂気と悪魔の握手 その刀身は八十センチほどある見事な太刀で、刀剣について素人の私が見てもその刃先の深い輝きや反り具合も絶妙のように思える。佐分利はさらに柄を外して茎(なかご)を見せた。そこには、出羽国住人大慶庄司直胤と... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月15日<その2>) : ユニークなマネキンにヨーロッパ人の感性を観る
バルセロナから(2018年2月15日<その2>) : ユニークなマネキンにヨーロッパ人の感性を観る スペインのマネキンはユニークなものが多い。ガスマスクや動物のマスクを着けたもの、中には紙袋を被ったり顔が花になっていたりするものもある。日本だと、ユニークさよりも万人に受け入れられるようなカッコいい... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月15日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(20)《くのいち》と忍術道場
バルセロナから(2018年2月15日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(20)《くのいち》と忍術道場 「ま、そういうわけで、君も身辺には注意したほうがいい」佐分利は顎を撫でながら私を上目づかいで見据えて言った。 「ところで、ゴシック地区にある忍術道場ね。あそこにマリアを通わせているんだ。彼女は父... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月14日<その2>) : スペインのバレンタインデー
バルセロナから(2018年2月14日<その2>) : スペインのバレンタインデー スペインのバレンタインデーは日本ほど商業的ではない。日本のように女性から男性にチョコレートをプレゼントする日ということではなく、男女双方でプレゼントの遣り取りをする。どちらかというと寧ろ男性から女性へ花やケーキなど... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月14日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(19)人違い襲撃
バルセロナから(2018年2月14日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(19)人違い襲撃 「俺と?」 私は佐分利の顔をまじまじと見た。 「そうさ、な」 いつもの口調で言うと、彼は思わせ振りにニヤリとして言葉を続けた。 「お前の学生時代の悪友、サグラダの主任石工の加納公彦さんね。彼がアンヘ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月13日<その2>) : ピカソのアヴィニョン通り
バルセロナから(2018年2月13日<その2>) : ピカソのアヴィニョン通り ピカソの「アヴィニョンの女たち」は、フランスのアヴィニョンを舞台に描かれた名画のように思っている人もいるが、じつはバルセロナのこの通り「アヴィニョン通り」をイメージして描かれたものである。若き日のピカソがよくこの道を... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月13日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(18)サグラダの勢力争い
バルセロナから(2018年2月13日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(18)サグラダの勢力争い 「そうすると、黒装束の男はサグラダの晒し首事件と関わりがあると…」私は佐分利の前の黒光りした大きなデスクに腰を掛けながら、彼の顔を見つめた。窓のカーテン越しに西日が差し、この探偵の頬をオレンジ色に染... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月12日<その2>) :えっ、「教えて【もらう】あと」?
バルセロナから(2018年2月12日<その2>) :えっ、「教えて【もらう】あと」? 「教えてもらう前と後」というTV番組がある。 内容が紹介された後、 画面には 「教えてもらう前」⇒「教えてもらう後」 と大きく書かれた。 えっ、「教えて【もらう】後」? それはないだろう! と呆れた。 当然... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月12日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(17)沈黙と饒舌
バルセロナから(2018年2月12日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(17)沈黙と饒舌 左手でバランスを取りながら右手の竹刀を振りかぶって跳び掛かったサムライは、跳んだ瞬間に舌打ちをした。果たして、彼は虚しく落ち葉溜りの上に着地した。木の下に蹲(うずくま)っていたはずの黒装束の男は、すで... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月11日<その2>) : 詩人の"悪文"
バルセロナから(2018年2月11日<その2>) : 詩人の"悪文" 小説家吉本ばななの父、と言えば分かりやすいのかも知れない。詩人、思想家の吉本隆明の文章に久し振りに出逢った。相変わらずの、と言ったらいいのか、"悪文"である。が、駄文ではない。詩人の文章というものは往々にして、こうである。 日... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月11日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(16)"太刀" 対 "竹刀"
バルセロナから(2018年2月11日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(16)"太刀" 対 "竹刀" 間髪を置かず、サムライは右手を伸ばし、ひらりと跳んだ。そのまま太い枝に手を掛けエビ反... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月10日<その2>) : 「クレマ・カタラーナ」カタルーニャ伝統のカスタードクリーム、ご賞味あれ
バルセロナから(2018年2月10日<その2>) : 「クレマ・カタラーナ」カタルーニャ伝統のカスタードクリーム、ご賞味あれ クレマ・カタラーナは、カタルーニャ伝統の卵黄たっぷりのカスタード。白黄のクリームには色鮮やかなカラメルがかかっていて絶妙な味のデザートになっている。 一見プリンに似てい... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月10日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(15)命中
バルセロナから(2018年2月10日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(15)命中 サムライの投げた礫は、その“枝”を真ん中からしならせた。その瞬間、「むむ…」という微かな呻き... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月9日<その2>) : 冬空のバルセロナ港
バルセロナから(2018年2月9日<その2>) : 冬空のバルセロナ港 午前の日本語クラスの授業を終え、午後からの授業に備え地中海の薫りに誘われバルセロナ港にやって来た。 海鳥が騒ぎ飛び、冬空の下で出番を待つ白い帆船が地中海のコバルトブルーに揺られていた。 春にはもう少し待たされる、か。
バルセロナから(2018年2月9日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(14)月明かりの対決
バルセロナから(2018年2月9日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(14)月明かりの対決 佐分利は剣道の練習着のまま、とっさに竹刀(しない)を握り、黒装束の男を追った。彼の... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月8日<その2>) : 「決(める)」はなぜ「水」(氵)が関係するのか?(学生からの質問)
バルセロナから(2018年2月8日<その2>) : 「決(める)」はなぜ「水」(氵)が関係するのか?(学生からの質問) 私の長年の愛読書の一つに漢和辞典の『字源』がある。語源の解説が面白い。が、執筆者が複数なので当然解説に論理的矛盾が見えてくる。それで辞典の余白に私見をメモしていく。私の辞書はこう... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月8日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(13)殺気
バルセロナから(2018年2月8日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(13)殺気 佐分利が黒装束の男に襲撃された件を私に苦笑いを交えて話してくれてから二週間後、また襲われるとは彼も思ってもいなかったようだ。 ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月7日<その2>) : 「倒れびと」ー世界遺産サン・パウ病院からの帰路にて
バルセロナから(2018年2月7日<その2>) : 「倒れびと」ー世界遺産サン・パウ病院からの帰路にて バルセロナを歩いていると、急に倒れる人を目にすることがある。世界遺産サン・パウ病院の敷地内にある図書館に行った帰路、横断歩道を渡っていると、向こうから渡り始めた老紳士が2、3歩目で突然バッタリ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月7日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(12)黒装束の男
バルセロナから(2018年2月7日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(12)黒装束の男 「あっ」と思った。その瞬間に、サムライは上半身を弓のように仰け反らせて逃れたが、危うく鼻先を切られるところだった。突然刃物が飛んできて驚いたが、それが手裏剣だと分かった時は、むしろ呆れてしまった。 何しろ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月6日<その2>) : 中世都市バルセロナのタイル画に佇む
バルセロナから(2018年2月6日<その2>) : 中世都市バルセロナのタイル画に佇む カタルーニャ広場からランブラス通りに入り、少し歩いて行くと左手にタイル画も鮮やかな水飲み場が目に入る。 バルセロナを中心とするカタルーニャ・アラゴン連合王国が勢力を拡大して、アテネに至るまで地中海を手中にして... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月6日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(11)女忍者
バルセロナから(2018年2月6日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(11)女忍者 マリアは、ここ佐分利探偵事務所の大家の娘だ。スェーデン人の母親がこのピソ(スペインの集合住宅)の経営をやっていて、母一人子一人の彼女たちはこの事務所の上に住んでいる。事務所設立当時は彼女はまだ中学生だったが、今は... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月5日<その2>) : 劇場から女性の脚が! 金田一さん事件だよ~
バルセロナから(2018年2月5日<その2>) : 劇場から女性の脚が! 金田一さん事件だよ~ バルセロナ大学前の通りを東へブラリと歩いて行くと左手に大きな劇場がある。何気なく上方に目を移すと、なんと、女性が真っ逆さまに正面ファサードの凹みに上半身を突っ込み、脚だけがどんよりした冬空へハイヒールを... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月5日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(10)悪戯っぽい微笑み
バルセロナから(2018年2月5日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(10)悪戯っぽい微笑み 「だから、ひょっとすると」私はすかさず口を挟んだ。 「加納が俺を通じてお前に捜査を依頼したのも、あいつ自身の身に危険を感じたからに違いない」 「そうさ、な」佐分利は、こんなときいつも言う口癖を、何か... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月4日<その2>) : 甘党のパラダイス
バルセロナから(2018年2月4日<その2>) : 甘党のパラダイス ある年齢から甘い物も食べるようになった。 散歩から家路につく、なだらかな下り坂をゆっくりと降りて行くと創作ケーキ屋の前に出る。新しいケーキが店先を彩っている。 私は辛党とも甘党とも言えないが、このラインナップは甘党だったら... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月4日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(9)転落死と晒し首
バルセロナから(2018年2月4日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(9)転落死と晒し首 「君の友人の日本人石工、加納公彦さんね。彼が私の携帯の留守電に入れてくれていたメッセ―ジでわかったんだけど、五十五年前にサグラダ・ファミリアから転落死したセルヒオ・マルティネス氏は、今回の晒し首の被害者、ア... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月3日<その2>) : 不思議な壁絵に見入る
バルセロナから(2018年2月3日<その2>) : 不思議な壁絵に見入る いつもの散歩道から一本外して入ってみた。 その坂道を上って行くと、不思議なウォールアートが目の前に現れた。立ち止まり、首を傾げながら丹念に見ても、どうも不思議な壁絵だ。 さて、急な坂道に歩を進め上り切ると、あとは左に曲がり... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月3日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(8)確執
バルセロナから(2018年2月3日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(8)確執 「で、その五十五年前の石工の死と今回の事件は何か関係がありそうなのか?」私はサムライに水を向けてみた。佐分利と私は事件現場から早々に引き揚げて、彼の探偵事務所にいる。もう午前八時を回っていた。自分で作った朝食……蜂蜜... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月2日<その2>) : グエル公園の”巨象の腹の下”で妄想する
バルセロナから(2018年2月2日<その2>) : グエル公園の”巨象の腹の下”で妄想する グエル公園の"巨象の腹の下"に佇んでいると、何故か落ち着く。冬の日の午後にはこの空間に私一人が占める瞬間もある。象使いのほんのひとときの安らぎを想像していた
バルセロナから(2018年2月2日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(7) 転落
バルセロナから(2018年2月2日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(7) 転落 ... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月1日<その2>) : スペインの子供たちに人気の日本キャラクターは…
バルセロナから(2018年2月1日<その2>) : スペインの子供たちに人気の日本キャラクターは… 近所のパン屋ではいつも子供たちが喜びそうなクッキーを焼いて店先に並べている。今日のラインナップはご覧の面々である。日本からは「ピカチュー」が頑張っている。今日は居なかったが、スペインの子供たちの間で... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月1日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(6)裏切り
バルセロナから(2018年2月1日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(6)裏切り 加納公彦はガウディの心を伝える彫刻家として、ヨーロッパ人以外で初めてサグラダ・ファミリアの主任石工(いしく)となった。神が時間を作り、悪魔が時計を作った……ガウディの時空を超えた芸術観を最も具現化できる石工として... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月31日<その2>)日本語のエッセンス: 「10分」の発音は「ジュップン」?「ジップン」?
(*小説を投稿し始めたら面白くて仕方がない。同時に、日本語についても投稿したいことが山ほどある。執筆意欲が旺盛な今を逃さずに投稿できる時にどんどん投稿していきたいと思う。小説にも他の投稿にも短い感想等を頂けたら励みになります。宜しくお願いします。) バルセロナから(2018年1月31日<その2>)... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月31日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(5)口紅
バルセロナから(2018年1月31日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(5)口紅 その生首は女のものだった。恐怖で吊り上った眉の下で諦めたような半開きの眼、濃すぎた口紅を悔いるような硬く喰いしばった唇、それらのパーツの間で幾分上向き加減の鼻が、唯一生前の彼女の愛らしさを訴えていた。 鑑識に回... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月30日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(4) 侍
バルセロナから(2018年1月30日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(4) 侍 ジェラード警部は、尖塔に晒された生首をじっと見つめたあと、顔を顰(しか)めながら 「人間のすることか……」と呟いた。彼は「モソ」と呼ばれるカタルーニャ州の自治州警察でも古株の名物警部である。 巨漢を斜め後ろに捩... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月29日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(3)戦慄
バルセロナから(2018年1月29日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(3)戦慄 少年は明け方の光がゆっくりとバルセロナの街を照らし出す光景が好きだった。このヨーロッパ有数の大都市の喧騒が夜の帳(とばり)を降ろして深い眠りに入り、やがて暁光が差し込み、また快活な一日の始まりを告げようとする早朝... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(2)八頭龍(おろち)
バルセロナから(2018年1月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(2)八頭龍(おろち) スペイン、バルセロナの街なかに聳え立つ、巨大な八頭龍(おろち)を思わせる建造物がある。カタルーニャの天才建築家アントニ・ガウディの最高傑作と謳われているサグラダ・ファミリア(Sagrada Famíli... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月27日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(1)"あの"事件
バルセロナから(2018年1月27日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(1)"あの"事件 スペインはバルセロナに日本人探偵がいることを、耳にした人もいるだろう。ヨーロッパでは彼を「バルセロナのサムライ」と呼んで、数々の陰惨な事件とともに記憶に留めている人も多い。 彼は嫌がるだろうが、彼の一番近く... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月26日) : 冬の冷たい雨の中、スペイン陶器に見入る
バルセロナから(2018年1月26日) : 冬の冷たい雨の中、スペイン陶器に見入る 今日のバルセロナは珍しく朝からしとしと雨。昨日までは、日増しに暖かくなってきたなあ、と思っていたが、今朝は一転、冬の冷たい雨に、街を行く人々も傘の下で背を丸めていた。 日本語授業を二つ終えると外はもう薄暗くなって... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月25日) : 1990年「南米ひとり旅」ノリエガ将軍逮捕 (2) ついに南米にアディオス <写真: ヘリから見たイグアスの滝(2)>
バルセロナから(2018年1月25日) : 1990年「南米ひとり旅」ノリエガ将軍逮捕 (2) ついに南米にアディオス <写真: ヘリから見たイグアスの滝(2)> パナマのノリエガ将軍逮捕でアエロ・パナマの航空券を持っていた私は、その変更を余儀なくされ、手続きのためにペルーでリマ空港からアエロ・パ... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月24日) : 1990年「南米ひとり旅」ノリエガ将軍逮捕(1) 南米一人旅は五体満足で帰れない? <写真: ヘリから見たイグアスの滝>
バルセロナから(2018年1月24日) : 1990年「南米ひとり旅」ノリエガ将軍逮捕(1) 南米一人旅は五体満足で帰れない? <写真: ヘリから見たイグアスの滝> ブエノス・アイレスからリマ空港に着いたのは、夜中の二時過ぎだった。 三か月前にここリマから始めた南米の旅も、いよいよあとはメキシコ... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月23日) : 1990年「南米ひとり旅」アルゼンチン、世界最南端の町ウスアイアで想う(2)そして私はこうして生きている
バルセロナから(2018年1月23日) : 1990年「南米ひとり旅」アルゼンチン、世界最南端の町ウスアイアで想う(2)そして私はこうして生きている アルゼンチン、ウスアイアで買ったピザは「命拾い」したが、私自身もこれまで何度か旅先で命拾いしている。 メキシコの地下鉄を降りようとしたときの事だった... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月22日) : 1990年「南米ひとり旅」アルゼンチン、世界最南端の町ウスアイアで想う(1)命拾いしたピザ
バルセロナから(2018年1月22日) : 1990年「南米ひとり旅」アルゼンチン、世界最南端の町ウスアイアで想う(1)命拾いしたピザ リオ・デ・ジャネイロでカーニバル観覧席の切符を運良く手に入れた後、まず、ブエノス・アイレスへ飛んだ。リオのカーニバル当日まで一か月近くあったので、その間にアルゼン... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月21日) : 日本語観察「4敗は(よんはい)?(よんぱい)?」
バルセロナから(2018年1月21日) : 日本語観察「4敗は(よんはい)?(よんぱい)?」 ウィークデーの昼に毎日放送している情報バラエティ番組?で今なにかと世間の耳目を集めている大相撲について話していた。 横綱の一角である稀勢の里が5日目で4敗して休場することになった件についての話題。 まず... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月20日) : 1990年「南米ひとり旅」ブラジル、リオ「雨のカーニバル」
バルセロナから(2018年1月20日) : 1990年「南米ひとり旅」ブラジル、リオ「雨のカーニバル」 ブラジルに入り一旦リオ・デ・ジャネイロでカーニバルの観覧席の切符を買って、カーニバルの日まで一か月ほどアルゼンチンなどを廻っていた私は、再びブラジルに入り、楽しみにしていたリオのカーニバルの会場... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月19日) : 1990年「南米ひとり旅」パラグアイ、真夏のアスンシオンに「幼き日の雪の幻想」を見た <写真: イグアスの滝>
バルセロナから(2018年1月19日) : 1990年「南米ひとり旅」パラグアイ、真夏のアスンシオンに「幼き日の雪の幻想」を見た <写真: イグアスの滝> 三日も四十度を超える日が続き、その日も朝からうんざりするような暑さだった。 パラグアイに入ってから最初の日曜日だった。私は遅い朝食のあと、宿の... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月18日) : 1990年「南米ひとり旅」チリ、ピノチェト軍政下サンティアゴの長い夜
バルセロナから(2018年1月18日) : 1990年「南米ひとり旅」チリ、ピノチェト軍政下サンティアゴの長い夜 メキシコを発つ際、「住むならチリがいい」と頻りにチリ人の国民性を褒めていた人がいた。チリでなら金銭を渡すとき、掌にそれを無造作に広げて差し出しても決して余計にはとらないだろう、と言うの... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月17日) : 1990年「南米ひとり旅」ボリビア、 ラパスに雹(ひょう)が降る
バルセロナから(2018年1月17日) : 1990年「南米ひとり旅」ボリビア、 ラパスに雹(ひょう)が降る プーノでひいた風邪は、ボリビアのラパスに入ってからも抜け切れないでいた。 明日が新年というその日、私は穏やかな日差しに誘われてラパスの町を散歩し、昼食を摂るため手ごろなレストランに入った... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月16日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、クスコへの列車内にて「日本人」というアイデンティティの衝動に戸惑う
バルセロナから(2018年1月16日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、クスコへの列車内にて「日本人」というアイデンティティの衝動に戸惑う マチュピチュの遺跡を堪能した日の午後、アグアス・カリエンテスの例の温泉でもう一風呂浴びてから、クスコ行きの汽車に乗った。プリメラ・クラセ(一等席)とは名... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月15日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、インカ遺跡マチュピチュの麓の温泉村から
バルセロナから(2018年1月15日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、インカ遺跡マチュピチュの麓の温泉村から クスコから鈍行の汽車で五時間ちょっとの所に、アグアス・カリエンテス(熱い水)という小さな村がある。その名の通り、日本人が泣いて喜ぶ熱い温泉がある。地元の人は皆ぬるいほうの温泉に入る... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月14日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、フリアカ泥棒列車での貴重な?経験
バルセロナから(2018年1月14日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、フリアカ泥棒列車での貴重な?経験 朝八時半、ペルー、クスコからプーノへ抜けるはずの列車に、私は飛び乗った。 幾つもの駅を数え、いつの間にか夕闇に包まれ、眠気に襲われ始めた頃から車内の明かりは点いたり消えたりしていた。そ... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月13日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、クスコのヘスス(Jesus)少年のこと
バルセロナから(2018年1月13日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、クスコのヘスス(Jesus)少年のこと 小さなレストランで食事をしているとき、いつのまにか、一人の少年のことを思い出していた。ペルーのクスコで出会ったヘスス少年のことである。彼との約束を果たせなかったのが、今でも心残りだ... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月12日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、リマでのグラシャス (ありがとう)の思い出
バルセロナから(2018年1月12日) : 1990年「南米ひとり旅」ペルー、リマでのグラシャス (ありがとう)の思い出 1990年1月にメキシコシティを飛び立った私は、まずペルーの首都リマに到着した。 リマの商店街の一角にある、小ぢんまりとした定食屋に私はよく行った。1ドル足らずで、食べきれない... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月11日) : 1990年1月ついに最大の夢「南米ひとり旅」を3ヶ月に渡り敢行し、南米のデカさに魂消(たまげ)た
バルセロナから(2018年1月11日) : 1990年1月ついに最大の夢「南米ひとり旅」を3ヶ月に渡り敢行し、南米のデカさに魂消(たまげ)た 東西ヨーロッパと北米大陸周遊を足慣らしに、本命の南米諸国を巡る一人旅に出発したのは1990年の1月だった。ブラジルのリオのカーニバルの開催が2月なので時期を... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月10日) : 1989年「北米の旅」アメリカとカナダをグレイハウンドのバスで巡った日々
バルセロナから(2018年1月10日) : 1989年「北米の旅」アメリカとカナダをグレイハウンドのバスで巡った日々 1989年6月から7月に掛けての東西ヨーロッパの旅の後、あまり間を置かずにアメリカとカナダを巡る北米の旅に出た。メキシコシティからアメリカのバス会社グレイハウンドの周遊チケットで出... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月9日) : 世界遺産サン・パウ病院のファンタジーの世界を堪能する
バルセロナから(2018年1月9日) : 世界遺産サン・パウ病院のファンタジーの世界を堪能する 新年も気が付くともう1月中旬に入ろうとしている。ええっ ! と思わず仰(の)け反りそうになる。正月気分、もっともスペインでは年が明けても6日までクリスマスだったが、とにかく早くも新年の最初の月の3分の1... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月8日) : バルセロナにもあった「昭和の匂い」
バルセロナから(2018年1月8日) : バルセロナにもあった「昭和の匂い」 今年、平成30年で平成という元号も変わると言う。すると昭和生まれの私はこの平成と次の時代と合わせて3時代を生きる人間、ということになる。 かつて明治、大正、昭和と3時代を生き抜いた明治生まれの人と同じような立場になるわ... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月7日) : こんなチュロス、日本にもあるのかな?
バルセロナから(2018年1月7日) : こんなチュロス、日本にもあるのかな? スペインの揚げ菓子チュロスは日本でも知られて来たようだが、チョコレートやクリームの入ったものも既に日本で食べられているのだろうか。 私はやはりチュロス王道の食べ方、何も入らない揚げ立てのチュロスを熱々のホットチョコに浸... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月6日):スペインの本当のクリスマスイヴ「東方三博士の日前夜祭」のビデオをお楽しみ下さい。
バルセロナから(2018年1月6日):スペインの本当のクリスマスイヴ「東方三博士の日前夜祭」のビデオをお楽しみ下さい。 https://www.facebook.com/shuji.amano.53/videos/1627237407364621/
バルセロナから(2018年1月5日) : スペインの本当のクリスマス「東方の三博士の日」の前夜祭を愉しむ
バルセロナから(2018年1月5日) : スペインの本当のクリスマス「東方の三博士の日」の前夜祭を愉しむ スペインの子供たちが待ちに待った夜。イエス・キリスト生誕を祝うため「東方の三博士」がそれぞれ贈り物を携えてやって来る前夜祭が1月5日に行われた。 寒空の下、2時間も前から子供たちが通りの両側... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月4日) : 2018年正月のサグラダ・ファミリア、ここまで出来ている !
バルセロナから(2018年1月4日) : 2018年正月のサグラダ・ファミリア、ここまで出来ている ! 8年後の2026年に完成予定のサグラダ・ファミリアの建築は急ピッチで進んでいる。毎日の散歩道に組み入れて見慣れているはずだが「おお、こんなところが出来ている」と見る度に新しい発見がある。 写真は... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月3日) : スペインの年越しケーキには番号付きのブドウ粒があった
バルセロナから(2018年1月3日) : スペインの年越しケーキには番号付きのブドウ粒があった スペインの年越しにはブドウが不可欠だ。大晦日のカウントダウンに合わせてブドウを1粒ずつ食べていき、新年を告げる最後の鐘の音で12粒食べられたら幸せな新年を迎えられると言う。 これを完璧に出来た私は上機... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月2日) : 平成の思い出は富士山の「富士は不二」の姿
バルセロナから(2018年1月2日) : 平成の思い出は富士山の「富士は不二」の姿 新しい年になって2018年は平成30年である。考えてみれば平成という時代の29年間、私はほとんど日本に居なかった。高校教師をするために日本に一時帰国していた数年を掻き集めると4年ほどは日本に居たことになる。 その... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月1日 追加) : 新年を迎える「モンジュイック噴水ショー・花火・月の競艶」フォトセレクション
バルセロナから(2018年1月1日 追加) : 新年を迎える「モンジュイック噴水ショー・花火・月の競艶」フォトセレクション スペインでは新年を迎えるカウントダウンに合わせて12粒のブドウを食べられたら幸せな年を迎えられる、と言われている。今回は完璧な「幸運を呼ぶ12粒のブドウ」を完遂した。 カウン... 続きをみる
バルセロナから(2018年1月1日) : 「新年明けましておめでとうございます!」噴水ショーと花火と月の競艶
バルセロナから(2018年1月1日) : 「新年明けましておめでとうございます!」噴水ショーと花火と月の競艶 ただいまモンジュイックの丘にてカウントダウンに合わせて12粒のブドウを完食致しました。 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
バルセロナから(2017年12月31日) : こちらはこれから新年迎えます。ただいまモンジュイックの丘にて噴水ショー。
バルセロナから(2017年12月31日) : こちらはこれから新年迎えます。ただいまモンジュイックの丘にて噴水ショー。
バルセロナから(2017年12月30日) : なぜ一年の過ぎ去る時間が年々速く感じるのか?
バルセロナから(2017年12月30日) : なぜ一年の過ぎ去る時間が年々速く感じるのか? 2017年もあと1日と数時間を残すのみ。速いなあ… なんで1年がこんなに速く感じるかというと、子供や若年層は残された人生の時間があとどのぐらいあるかなど考えもしない。あたかも永遠の未来があるかのように毎日を... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月29日) : スペイン、カタルーニャ陶器の世界に遊ぶ
バルセロナから(2017年12月29日) : スペイン、カタルーニャ陶器の世界に遊ぶ 今年最後の日本語授業を終え、すっかり陽の落ちたバルセロナの年末をそぞろ歩く。 旧市街、サンタ・マリア・デル・ピ教会とチョコレート通り入り口の間にあるピ広場のカタルーニャ特産物のフェリアを覗く。 中でも、色鮮やかな... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月28日) : 1989年ポーランド「アウシュヴィッツ強制収容所の記憶」
バルセロナから(2017年12月28日) : 1989年ポーランド「アウシュヴィッツ強制収容所の記憶」 ベルリンの壁がまだ厳然としてヨーロッパを東西に分けていた1989年7月の暑い日に、私はポーランド、ワルシャワからクラクフに着いた。 クラクフ中央駅に着いた時には、夜の9時を廻っていた。取り敢... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月27日) : 1989年トルコ、イスタンブール「ガラタ橋に陽が落ちる」
バルセロナから(2017年12月27日) : 1989年トルコ、イスタンブール「ガラタ橋に陽が落ちる」 そのとき、私はイスタンブールのガラタ橋を渡っていた。ボスポラス海峡の小さな入り江、ゴールデンホーンに架かっている弓なりの橋。新市街と旧市街を、人々はこの橋で行き来する。 私はガラタ地区の市場の... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月26日 追加) : 世界遺産「サン・パウ病院」の音楽と光のショー
バルセロナから(2017年12月26日 追加) : 世界遺産「サン・パウ病院」の音楽と光のショー スペインの本当のクリスマスは1月6日なのだが、12月25日前後にもさまざまなイベントが行われる。世界遺産「サン・パウ病院」でも音楽と光のショーがあり、私も愉しんだ。
バルセロナから(2017年12月26日) : 世界の歴史的変動の蠢動を知らずに敢行した「東西ヨーロッパの旅」<写真 : ゴンドラから見たヴェネツィア運河>
バルセロナから(2017年12月26日) : 世界の歴史的変動の蠢動を知らずに敢行した「東西ヨーロッパの旅」<写真 : ゴンドラから見たヴェネツィア運河> スイスから始めるつもりだった「東西ヨーロッパの旅」は思いがけずも最初にイタリアに入った。心躍る気持ちのまま、フィレンツェ、ヴェネツィアなどの北... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月25日) : 「東西ヨーロッパの旅」は「ああ、勘違い」からの旅立ち <写真:クレオパトラも通った?トルコのエフェソス遺跡>
バルセロナから(2017年12月25日) : 「東西ヨーロッパの旅」は「ああ、勘違い」からの旅立ち <写真:クレオパトラも通った?トルコのエフェソス遺跡> 1988年の末にスペインからメキシコに居を移した目的の一つは「南米ひとり旅」であった。メキシコ国立自治大学でのスペイン語コースと翻訳コースえを... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月24日) : クリスマスマーケットのフォトセレクション
バルセロナから(2017年12月24日) : クリスマスマーケットのフォトセレクション 散歩がてらにカテドラル広場とサグラダ・ファミリアのクリスマスマーケットを覗いてみた。 どの店舗もスペインやカタルーニャ伝統のクリスマス飾りが所狭しと並べられていて、見ているだけでも心楽しくなる。
バルセロナから(2017年12月23日) : ちょっと早めに、メリークリスマス、Feliz Navidad(スペイン語)、そしてBon Nadal(カタルーニャ語)
バルセロナから(2017年12月23日) : ちょっと早めに、メリークリスマス、Feliz Navidad(スペイン語)、そしてBon Nadal(カタルーニャ語) 皆さん、楽しいクリスマスを! 近所の花屋の店先もいっそう華やかに。
バルセロナから(2017年12月22日) : 日本を襲う寒波の原因「ラニーニャ」現象は「女の子」現象? <写真:クリスマスの艶やかな衣装をまとった夜のカサ・バトリョ>
バルセロナから(2017年12月22日) : 日本を襲う寒波の原因「ラニーニャ」現象は「女の子」現象? <写真:クリスマスの艶やかな衣装をまとった夜のカサ・バトリョ> 今年も残り僅かになった。気象庁の発表によると、この年末年始は日本には寒波が押し寄せ大雪になる可能性がある、とのこと。 その根拠とし... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月21日) : 「東西ヨーロッパ」「北米」「南米」への一人旅へ出た、あの歴史的な世界動乱期前夜のこと
バルセロナから(2017年12月21日) : 「東西ヨーロッパ」「北米」「南米」への一人旅へ出た、あの歴史的な世界動乱期前夜のこと 日本がバブル絶頂期を迎えようとしていた時期、私は日本を出た。 母は、昭和天皇の崩御を報じた新聞記事を、ヨーロッパの旅先まで送ってくれた。日本では元号が昭和から平成に... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月20日) : ニューヨークのクリスマスの光と影
バルセロナから(2017年12月20日) : ニューヨークのクリスマスの光と影 1988年の12月、スペイン、マドリードでの生活に一応の区切りをつけて、私はメキシコに向かった。メキシコ自治大学で研究生活に入り同時に中南米ひとり旅の準備をするためである。途中、ニューヨークに立ち寄り、しばしの息抜きを... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月19日) : 1989年のメキシコでドン・キホーテに出逢う
バルセロナから(2017年12月19日) : 1989年のメキシコでドン・キホーテに出逢う メキシコは独特である。その顔かたちの古代性、その食べ物の強烈性、その貧富の差の激しさ。メキシコはどこにも似ていない。マドリードで覚えてきたスペイン語はメキシコではたびたび直される。 メキシコ自治大学から紹介... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月18日) : なぜマスメディアは「首相」を「そうり」と読むのか?<写真 : 冬の「逆さサグラダ・ファミリア」>
バルセロナから(2017年12月18日) : なぜマスメディアは「首相」を「そうり」と読むのか?<写真 : 冬の「逆さサグラダ・ファミリア」> 日本のマスメディアは「首相」という表記を「そうり」と読む。なぜそんなことをするのか? 日本の情報番組を見ていると、MCが拡大された新聞の記事を読み上げる際... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月17日) : メキシコのスペイン語動詞は活用が1つ少なかった!
バルセロナから(2017年12月17日) : メキシコのスペイン語動詞は活用が1つ少なかった! マドリードからメキシコシティに来たのはメキシコ国立自治大学の中央図書館に希少本を探すためだったが、自分が日本を出た目的の1つが中南米を一人旅することだったのを思い出した。もうその準備のためにメキシコに住... 続きをみる
バルセロナから(2017年12月16日) : 今年早めのクリスマス会を愉しむ
バルセロナから(2017年12月16日) : 今年早めのクリスマス会を愉しむ ちょっと早めだが今年もクリスマス食事会を愉しんだ。スペイン、ロシア、アメリカ、フィリピン、ポーランド、フランス、そして日本からは私、とじつに多国籍の仲間が集まってワイワイガヤガヤ。旧市街の人気レストランに4時間ほど食べ... 続きをみる