日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年2月17日<その2>) : スペイン人が「常識」を「ヨウしき」と読む背景は?

バルセロナから(2018年2月17日<その2>) : スペイン人が「常識」を「ヨウしき」と読む背景は?


日本語2級レベルのクラスで読解問題をある学生に読ませていると、「常識」を「ヨウしき」と読んだ。このレベルの学生でも、やっぱりそうなのか、と思った。

スペイン語では日本語音の「ジョ」と「ヨ」に区別はない。同じ音の領域なのである。

「私」を意味する「yo」は日本人の耳では「ジョ」にも「ヨ」にも聞こえる。発音する際の舌の位置によって聞こえ方が違うのだ。

「llo」の発音も「yo」に似ていて「ヨ」にも「ジョ」にも「リョ」にも近い音である。アンダルシア地方の都市「セビリア」(Sevilla)が最近では日本でも「セビージャ」と紹介されるのにはこんな背景があるのだ。

ちょうど日本人の「ラ行」音が「R」と「L」の区別をしないのと同じ背景がどの言語に存在しているわけである。我々の「ラ行」の発音は「R」と「L」の違いを意識せず、この2つの子音の間を自由気ままに彷徨(さまよ)っているらしい。

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