バルセロナから(2018年3月30日) : 「スペイン語はいかが」(23)「ヤ・ユ・ヨ」と「ジャ・ジュ・ジョ」の音は同じもの ?
バルセロナから(2018年3月30日) : 「スペイン語はいかが」(23)「ヤ・ユ・ヨ」と「ジャ・ジュ・ジョ」の音は同じもの ? ヤ行を観てみよう。 まず、ヤで始まる日本語。人に会ったときの軽い挨拶「やあ」に似た発音のスペイン語にyaがある。 これは「すでに」「すぐ」の「もう」の意味になる。ただ、... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月30日) : 「スペイン語はいかが」(23)「ヤ・ユ・ヨ」と「ジャ・ジュ・ジョ」の音は同じもの ?
バルセロナから(2018年3月30日) : 「スペイン語はいかが」(23)「ヤ・ユ・ヨ」と「ジャ・ジュ・ジョ」の音は同じもの ? ヤ行を観てみよう。 まず、ヤで始まる日本語。人に会ったときの軽い挨拶「やあ」に似た発音のスペイン語にyaがある。 これは「すでに」「すぐ」の「もう」の意味になる。ただ、... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月29日) : 「スペイン語はいかが」(22) mamá(ママ)とmama(乳房)、papá(パパ)とpapa(ジャガ芋)そしてPapa(ローマ教皇)
バルセロナから(2018年3月29日) : 「スペイン語はいかが」(22) mamá(ママ)とmama(乳房)、papá(パパ)とpapa(ジャガ芋)そしてPapa(ローマ教皇) (写真 : セビリアから約9Km北に位置するスペイン最古、紀元前206年に築かれた古代ローマ都市の遺跡イタリカ(Ita... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月28日) : 「スペイン語はいかが」(21)マリアはもっと美人だよ
バルセロナから(2018年3月28日) : 「スペイン語はいかが」(21)マリアはもっと美人だよ (写真: バルセロナではアーモンドの木が満開の花を咲かせている。桜の代わりにこれを見ながら一杯、といくか) 「マ」行の日本語でスペイン語に似ているものを探してみよう。 日本語「増(ま)す」の発音ではm... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月27日) : 「スペイン語はいかが」(20) 去年愛した人、明日愛する人
バルセロナから(2018年3月27日) : 「スペイン語はいかが」(20) 去年愛した人、明日愛する人 ハ行の「は」のあと、「ひ」を飛ばして「ふ」で始まる日本語の発音に似たスペイン語を観てみよう。 「風呂」の発音ではjuro(私は誓う)がある。jurar(誓う)の第一人称だ。「風呂で誓う」とイメー... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月26日) : 「スペイン語はいかが」(19)巻き舌で「腹(jarra)にジョッキ飲み」
バルセロナから(2018年3月26日) : 「スペイン語はいかが」(19)巻き舌で「腹(jarra)にジョッキ飲み」 (*写真: グラナダのアルハンブラ宮殿Alhambra「アラヤネスのパティオ」。晴天にはコマレス宮が水面に美しく映える。スペイン語ではhを発音せず「アランブラ」と言う。スペインがイ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月25日) : 「スペイン語はいかが」(18)私の母=なんてこった?
バルセロナから(2018年3月25日) : 「スペイン語はいかが」(18)私の母=なんてこった? 「さ」で始まる日本語「猿」の発音のスペイン語にはsal(サる / 塩)がある。「猿が塩をなめる」イメージで覚えておこう。スペイン語の「サラダ」はensalada(エンサらダ)で形容詞salado/a「... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月24日) : 「スペイン語はいかが」(17)「いつもの熱々のミルク入りコーヒーを」
バルセロナから(2018年3月24日) : 「スペイン語はいかが」(17)「いつもの熱々のミルク入りコーヒーを」 「い」で始まる日本語に似たスペイン語はあまりないが、例えば 「色」の発音にはhilo(イろ/ 糸)がある。「色の糸」と覚えておこう。 「う」で始まるものとしては「嘘」の発音でuso(使... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月23日) : 「スペイン語はいかが」(16)「アイ、アイ、アイ、アイ! 歌って!泣かないで!」
バルセロナから(2018年3月23日) : 「スペイン語はいかが」(16)「アイ、アイ、アイ、アイ! 歌って!泣かないで!」 日本語の言葉で発音上、偶然スペイン語の言葉に似ているものをアイウエオ順に思い浮かぶものから挙げてみると、 例えばacá(アカ), aquí(アキ)はともに場所を指す「ここ」... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月22日) : 「スペイン語はいかが」(15)「バカ」に「アホ」をかけて食べる
バルセロナから(2018年3月22日) : 「スペイン語はいかが」(15)「バカ」に「アホ」をかけて食べる 日本語の発音に似たスペイン語は結構ある。スペイン語には母音で終わる表現が多いからだ。私はよくスペイン人やメキシコ人の友人たちに 「君たちはvaca(バカ / 牝牛)に ajo(アホ / にん... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月21日) : 「スペイン語はいかが」(14) amigo viejo(年老いた友人)か、viejo amigo(旧友)か
バルセロナから(2018年3月21日) : 「スペイン語はいかが」(14) amigo viejo(年老いた友人)か、viejo amigo(旧友)か <El salvador>(エる サるバドール):中米の国名エルサルバドルだが、もともとの意味は「救世主」だ。救世主とはイエス・キリストを指す。こ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月20日) : 「スペイン語はいかが」(13)「お前の母さん出~べ~そ」はスペイン語ではキツイぞ
バルセロナから(2018年3月20日) : 「スペイン語はいかが」(13)「お前の母さん出~べ~そ」はスペイン語ではキツイぞ 卑語の中には相手を侮辱する言葉があるけど、この侮蔑語がスペイン語にはホント多いんだ。これも中南米よりスペインのほうが圧倒的に耳にする。 スペイン語のこうした汚い言葉を、日本... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月19日) : 「スペイン語はいかが」(12)「なんてこった!」「うんざりだ ! 」はスペイン語では卑語
バルセロナから(2018年3月19日) : 「スペイン語はいかが」(12)「なんてこった!」「うんざりだ ! 」はスペイン語では卑語 さて、動詞の活用に触れたあとは、第一章(1)で挙げておいた中南米の地名を見てみよう。 <Costa Rica>(コスタ リカ):中米にある国名だけど、もともとの意味... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月18日<その2>) : チーノ地区の「花売り娘」の像
バルセロナから(2018年3月18日<その2>) : チーノ地区の「花売り娘」の像 ランブラス通りの西側の地区は中国人が多く住んでいたことから「チーノ地区」と呼ばれている。現在は実際に歩いてみると、寧ろパキスタン系の人々が目立つ。 ランブラス通りを挟んで東側の中世ヨーロッパの面影を残したゴシック地... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月18日) : 「スペイン語はいかが」(11)人生の極意「アマール(愛して)、コメール(食べて)、ビビール(生きる)!」
バルセロナから(2018年3月18日) : 「スペイン語はいかが」(11)人生の極意「アマール(愛して)、コメール(食べて)、ビビール(生きる)!」 動詞の活用は歌を歌うように覚えればいい。 まず、動詞を不定詞の末尾で分けると三種類ある。それぞれ「AR(アール)動詞」「ER(エール)動詞」「IR(... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月17日<その2>) : ランブラス通りのドラゴン
バルセロナから(2018年3月17日<その2>) : ランブラス通りのドラゴン カタルーニャ広場方面からランブラス通りに入り、少し歩くと左手に日本趣味のデザインや浮世絵風の色彩画で飾られた銀行が目を惹く。ゴシック地区へ抜ける小じんまりとしたボケリア広場に在る銀行の建物は異国趣味に惹かれてカメラを向... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月17日) : 「スペイン語はいかが」(10) エ、アス、ア、エモス、アベイス、アン…食前食後就寝前に唱えよう!
バルセロナから(2018年3月17日) : 「スペイン語はいかが」(10) エ、アス、ア、エモス、アベイス、アン…食前食後就寝前に唱えよう! せっかく過去分詞の作り方を覚えたのだから、過去分詞を使った過去形をマスターしてしまおう。これはスペイン語文法では完了過去と言うんだ。 英語文法で言う現在完了... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月16日<その2>) : 「子供」と「子ども」、どちらで書くか
バルセロナから(2018年3月16日<その2>) : 「子供」と「子ども」、どちらで書くか バルセロナのスイーツ店やチョコレート店がどうもキャンペーンに力を入れているような気がする。何となく対象が子供だということが分かるのは、チョコで作った恐竜や動物が甘い物屋の店先で目立つからである。 4月15日... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月16日) : 「スペイン語はいかが」(9)「シエラ(ノコギリ)ネバダ(冠雪した)」山脈でスキーと洒落込もう
バルセロナから(2018年3月16日) : 「スペイン語はいかが」(9)「シエラ(ノコギリ)ネバダ(冠雪した)」山脈でスキーと洒落込もう <Colorado>(コろラード):アメリカ合衆国の州名コロラドだが、動詞colorar(コろラール)「 着色する, 赤くする」の過去分詞形で形容詞「着色した... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月15日<その2>) : バルセロナの桜「アーモンドの花」咲く並木
バルセロナから(2018年3月15日<その2>) : バルセロナの桜「アーモンドの花」咲く並木 春の訪れが感じられる頃になると、日本では天気予報の際に"桜前線"なるものを発表する。このことをスペイン人に話すと彼らは日本人の桜への想いの強さに驚き感心するようだ。 日本人の感性の特徴がこの「桜」への想... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月15日) : 「スペイン語はいかが」(8) クシャミをすれば「サルー!」(健康を!)と返ってくる
バルセロナから(2018年3月15日) : 「スペイン語はいかが」(8) クシャミをすれば「サルー!」(健康を!)と返ってくる <Sacramento>(サクラメント):アメリカ合衆国カリフォルニア州の地名だが、もともとはキリスト教の用語だ。キリスト教のカトリックの教義には七つの秘跡があって、その... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月14日<その2>) : 今日【に】学校へ行った?
バルセロナから(2018年3月14日<その2>) : 今日【に】学校へ行った? 言葉というのは時代とともに変わっていくものである、と言われる。確かにそうである。だが、これには裏がある。 自分の母語、つまり日本語に対してあまり自信の無い人が開き直ったときに利用する言い訳でもあるからである。 先日TV... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月14日) : 「スペイン語はいかが」(7)「セニョーラ」(奥さん)、いや「セニョリータ」(お嬢さん)
バルセロナから(2018年3月14日) : 「スペイン語はいかが」(7)「セニョーラ」(奥さん)、いや「セニョリータ」(お嬢さん) <San Diego>(サン ディエゴ) < San Francisco>(サン フランしスコ) 両方とも米国の地名だが、もともとは聖人の名前だ。Sanは「聖なる」の... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月13日<その2>) : 2つの世界遺産。「サン・パウ病院」から「サグラダ・ファミリア」を覗く
バルセロナから(2018年3月13日<その2>) : 2つの世界遺産。「サン・パウ病院」から「サグラダ・ファミリア」を覗く 今日は世界遺産サン・パウ病院の敷地内にある図書館へ。いつものことだが、この敷地内の建築群の見事さに思わず何枚もシャッタ ーを押してしまう。 この写真は、敷地内に入り振り返って... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月13日) : 「スペイン語はいかが」(6)親を「トゥ」(きみ?)と呼ぶ
バルセロナから(2018年3月13日) : 「スペイン語はいかが」(6)親を「トゥ」(きみ?)と呼ぶ 前章でスペイン語の第一人称について話したね。 この際だからスペイン語の人称をざっと見ておこう。スペイン語には二人称に敬称と親称がある。まず、相手が一人の場合、 敬称usted(ウステ。語末のdは発... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月12日<その2>) : カタルーニャ旗はどんな風に吹かれるのか
バルセロナから(2018年3月12日<その2>) : カタルーニャ旗はどんな風に吹かれるのか 私の散歩道の途中に区役所がある。アラブ風の異国情緒が印象的な古い建物を利用した区役所で、この国の複合的で鷹揚な文化観が伺える。 屋上に目を遣ると、4つの旗が風にはためいている。EU旗、スペイン国旗、カタル... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月12日) : 「スペイン語はいかが」(5) 「パエリア」って「パエジャ」のこと?
バルセロナから(2018年3月12日) : 「スペイン語はいかが」(5) 「パエリア」って「パエジャ」のこと? レッスン(4)で、Los Reyes MagosのReyesのye(ジェ)の発音を紹介したが、 自分のことを言う第一人称 yo(私。僕)の発音もジョでOKだ。ヨと発音する人もいるが、ジョ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月11日<その2>) :ガラスのパン?
バルセロナから(2018年3月11日<その2>) :ガラスのパン? カタルーニャ伝統のパンに「コカ」がある。分かりやすく言うと"チーズを使わないピザ"というところこの「コカ」はバリエーションが豊富で、パン屋の店先を覗くといろいろな種類のコカが並んでいる。 そのうちの一つ「コカ・デ・ビドリオ」(Co... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月11日) : 「スペイン語はいかが」(4) 「¡ ケ ・グアパ !」 なんて美人なんだ!
バルセロナから(2018年3月11日) : 「スペイン語はいかが」(4) 「¡ ケ ・グアパ !」 なんて美人なんだ! アメリカ合衆国の地名にはスペイン語起源やスペイン語そのままが使われていることが多い。 たとえば、 <Los Ángeles>(ろス アンヘれス。ge は「ヘ」と発音する): アメ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月10日<その2>) : ガウディの優雅な便器
バルセロナから(2018年3月10日<その2>) : ガウディの優雅な便器 ランブラス通りからチーノ地区方面へ少し入ったところに「グエル邸」がある。カタルーニャの天才建築家アントニ・ガウディの初期の傑作と言われる。 ガウディの友人でもありパトロンでもある実業家グエル氏から依頼された「グエル亭」には... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月10日) : 「スペイン語はいかが」(3)アディオス ! 粋な別れをしようぜ
バルセロナから(2018年3月10日) : 「スペイン語はいかが」(3)アディオス ! 粋な別れをしようぜ <adiós>: (アディオス。óのようにアクセント記号が付いているのは、スペイン語のアクセント規則の例外だから。 アクセント規則は①母音、n、sで終わる単語は最後から2番目の音節に、②n、... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月9日<その2>) : ボケリア広場の水飲み場
バルセロナから(2018年3月9日<その2>) : ボケリア広場の水飲み場 ランブラス通りのボケリア広場に鎧兜(よろいかぶと)のような像のレリーフがある。その下には蛇口があり、バルセロナの魅力的な水飲み場の一つである。 "鎧兜"の像をよく見ると、顔の下にはバルセロナの盾が彫られている。この像はヘラ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月9日) : 「スペイン語はいかが」(2)「オラ、こんにちは」
バルセロナから(2018年3月9日) : 「スペイン語はいかが」(2)「オラ、こんにちは」 前回(1)の小手調べで挙げた例を取っ掛かりにして、もう少しスペイン語への道を馴らしておこう。 <hola>:発音は「オら」。hは発音しない。Lの発音は英語と同じ。Rの発音「カタカナ表記」と区別して、これ以降... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月8日<その2>) : ディアゴナル通りの少年像
バルセロナから(2018年3月8日<その2>) : ディアゴナル通りの少年像 ディアゴナル通りはバルセロナ北部を斜めに走る代表的な幹線道路である。ディアゴナルはスペイン語で「斜め」を意味する。したがって、この通りを真っ直ぐ行くといつの間にかバルセロナを斜めに移動して自分の位置が極めて怪しくなる。 ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月8日) : 「スペイン語はいかが」(1)これ、スペイン語だった!
バルセロナから(2018年3月8日) : 「スペイン語はいかが」(1)これ、スペイン語だった! スペインとメキシコを四半世紀以上歩き、暮らしてきた経験から、とっておきのスペイン語学習法を公開したい。 今や英語を凌駕しつつある国際語であるスペイン語を、日本人だからこそ有利に習得できるのを活かさない手... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月7日<その2>) : 白い貴婦人「カサ・ミラ」
バルセロナから(2018年3月7日<その2>) : 白い貴婦人「カサ・ミラ」 パセオ・デ・グラシアは「優雅な散歩道」という意味だが、まさに歩きながらそんな気持ちにさせる通りである。華やかなブランド店が建ち並ぶ中で、カサ・ミラはカサ・バトリョと共にガウディがこの通りにファンタジックな風景を添えた建築... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月7日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(40)真相
バルセロナから(2018年3月7日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(40)真相 「なるほど。だけど、ガウディがなぜそのことを後世に残す必要があったんだろう?」私が思わず呟くように言った。 「ガウディは死ぬ間際まで教会内の一部の司教たちの品行の腐敗に心を痛めていた。そして、あの石工の死の真相が曖... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月6日<その2>) : グエル公園から地中海を望む
バルセロナから(2018年3月6日<その2>) : グエル公園から地中海を望む グエル公園の中央広場はギリシャ建築のような柱群の上に広がっている。広場の縁に備えられている洒落たタイル画のベンチに腰掛けてバルセロナ市内を望む。 街の奥にはサグラダ・ファミリアが見える。ガウディの建築構想はバルセロナ全... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月6日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(39)醜聞(スキャンダル)
バルセロナから(2018年3月6日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(39)醜聞(スキャンダル) 「あの“嬰児殺し”の像には、メッセージが込められている。つまり、サグラダ・ファミリア建設の初期に起きた忌まわしい事件の真相を暗示している」佐分利の眉間に皺がより、その細い目は一層細くなった。 「五十... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月5日<その2>) : 小さい春見つけた…アーモンドの花を身に纏うサグラダ
バルセロナから(2018年3月5日<その2>) : 小さい春見つけた…アーモンドの花を身に纏うサグラダ バルセロナでは春の兆しをアーモンドの花で知る。冬はまだ立ち去らないが、すぐ後ろに春がその出番を待って控えている。 日本と同じように三寒四温の3月初旬、梅よりも早く小振りの淡いピンクの花を咲かせる... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月5日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(38)嬰児殺し
バルセロナから(2018年3月5日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(38)嬰児殺し 「あの“茶封筒”の中身は何だったんだ? お前は“機密書類”としか言っていなかったが…」 ラミロがサグラダ・ファミリアの塔から転落死した悪夢のような夜から一週間経ったある朝、佐分利の探偵事務所が開いたばかりの10... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月4日<その2>) :「思ったトウリ/トオリ」?(2)持続可能な日本語のために
バルセロナから(2018年3月4日<その2>) :「思ったトウリ/トオリ」?(2)持続可能な日本語のために 前稿で例を挙げた「思ったトウリ/トオリ」等以外でも、 例えば,「王手」「大手」は,現代では一般に共に「オーテ」と発音されるが,現代仮名遣いでは,「王手」は「お【う】て」,「大手」は「お【お】... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月4日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(37)燃える「ガウディの遺言」
バルセロナから(2018年3月4日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(37)燃える「ガウディの遺言」 樹液を求める昆虫のように尖塔の外壁にへばり付いた、その“影”の頭上には鐘楼の先端部分、ピナクル(小尖塔)が迫っている。採光のための穴が筒状に空いている。その穴に彼の投げた鈎梯子の一つが食い込んで... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月3日<その2>) : 「思ったトウリ/トオリ」?
バルセロナから(2018年3月3日<その2>) : 「思ったトウリ/トオリ」? TV歌番組では歌詞をテロップで流すが、先日「ん?」と思った。「思った【とうり】に…」というテロップに気づいたからである。もちろんここは「思った【通り】に」だから平仮名表記では【とおり】である。調べてみると、この歌の場合... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月3日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(36)漆黒の奈落の底
バルセロナから(2018年3月3日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(36)漆黒の奈落の底 サグラダ・ファミリアの鐘楼の塔の穴は、じつは鐘の音を教会の通りに向けるための下向きの庇(ひさし)が付いている。 この穴は、鐘楼で響く鐘の音を通りの人々に届けるための穴なのだ。その穴の一つから、今は雲から顔... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月2日<その2>) : 神のパン
バルセロナから(2018年3月2日<その2>) : 神のパン バルセロナのパンはじつに種類が豊富だ。地元の伝統的なパンばかりでなく、そのラインナップが国際的でもある。 写真左側の黄金色に仕上がっているのがポルトガルの代表的なパンで「パン・デ・デウス」つまり「神のパン」である。 2年前の逆打ち巡礼で... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月2日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(35)黒紫色のヒルが耳穴に
バルセロナから(2018年3月2日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(35)黒紫色のヒルが耳穴に 「よく俺が分かったな」甲高い声でラミロが佐分利に言い放った。 「調べたよ。お前がペドロの双子の兄だということもね」佐分利は微動だにせずに言った。 彼の腕時計仕込みの懐中電灯の光の束はラミロの顎あたり... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月1日<その2>) :コロンブスはスペイン人?
バルセロナから(2018年3月1日<その2>) :コロンブスはスペイン人? ランブラス通りをカタルーニャ広場側から入ってバルセロナ港前まで歩いて行くと、この通りの終点に相応しい塔が聳えている。 その尖塔の上にコロンブスの像が建っている。 1888年、バルセロナ世界万国博覧会の年に完成した「コロンブ... 続きをみる
バルセロナから(2018年3月1日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(34)月は隠れ生暖かい風が
バルセロナから(2018年3月1日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(34)月は隠れ生暖かい風が (写真:サグラダ・ファミリア尖塔内部の螺旋階段。飲み込まれた龍の喉を駆け上がる気分になる) 我々は「生誕のファサード」の四本の尖塔のうち、中央の二塔を繋ぐ渡り橋のあるところまで階段を降りて行った。佐... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月28日<その2>) : 「お返事⁄ご返事」?「お電話/ご電話」??
バルセロナから(2018年2月28日<その2>) : 「お返事⁄ご返事」?「お電話/ご電話」?? 今日の日本語クラスで「お…」「ご…」の使い分けについて説明しているうちに妙なことに気づいた。 基本的には「和語」と認識される語には「お」を、「漢語」と認識されるには「ご」を頭につけるのだが、それでは「... 続きをみる
バルセロナから(2018年2月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(33)消えた茶封筒
バルセロナから(2018年2月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(33)消えた茶封筒 月の光が妙に冴える夜サグラダ・ファミリアの内部に忍び込んだ我々は、その部屋を出て螺旋階段をさらに上に進んだ。マリアのかざす懐中電灯の灯りを頼りに我々三人は黙々と階段を上って行った。暗闇の中で足音だけが響き... 続きをみる