日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年1月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(2)八頭龍(おろち)

バルセロナから(2018年1月28日) : 「サグラダ・ファミリア異聞」(2)八頭龍(おろち)



スペイン、バルセロナの街なかに聳え立つ、巨大な八頭龍(おろち)を思わせる建造物がある。カタルーニャの天才建築家アントニ・ガウディの最高傑作と謳われているサグラダ・ファミリア(Sagrada Família / 聖家族教会)である。着工からすでに百年以上経つが、現在もなお建設が続けられている。



  この奇怪な生き物のような教会は完成すれば十八の頭、つまり塔が聳え立つことになるという。現在は八つの頭が天に向かって突き抜けている。



 そのうち「生誕のファサード」の四つの頭、即ち四本の尖塔部分を、秋も深まった11月23日、ようやく暁光が雲間から差し始めた早朝、向かいのマンションの屋上から右から一本ずつ順番に双眼鏡で覗いていた少年がいた。 



  一本目、二本目、そして三本目の尖塔に移ったとき、その先の部分に何か奇妙な物体がぶら下がっているのに気づいた。双眼鏡の焦点をそのボールのような物体に合わせて見ると、それは左右にゆっくりと振り子のように揺れていた。



  ちょうど雲間からオレンジ色の暁光がそれを照らすと、少年は獣のような叫び声を挙げた。




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