バルセロナから(2018年1月2日) : 平成の思い出は富士山の「富士は不二」の姿
バルセロナから(2018年1月2日) : 平成の思い出は富士山の「富士は不二」の姿
新しい年になって2018年は平成30年である。考えてみれば平成という時代の29年間、私はほとんど日本に居なかった。高校教師をするために日本に一時帰国していた数年を掻き集めると4年ほどは日本に居たことになる。
その貴重な日本滞在期間の中でも富士山を身近に感じることができた静岡時代はまことに幸せな1年であった。徒歩で通勤していた私は朝夕の富士山の表情を見ながら自然と笑みがこぼれ、また時には崇高な存在として見上げながら登下校していた。歩きながら視界から富士の姿が消えると振り返ってまた見惚れたものである。
バルセロナに居を移した今は、そのぽっかり空いた穴をサグラダ・ファミリアが 埋めているように思える。私の心を魅了し私に語り掛けて来る、ちょうどあの時期の富士山の役割を果たしているのかも知れない。
写真は静岡時代、通勤路の途中の田畑から望む富士。「富士は不二」だということを改めて感じる。