日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月16日) : 「スペイン語はいかが」(9)「シエラ(ノコギリ)ネバダ(冠雪した)」山脈でスキーと洒落込もう

バルセロナから(2018年3月16日) : 「スペイン語はいかが」(9)「シエラ(ノコギリ)ネバダ(冠雪した)」山脈でスキーと洒落込もう


 <Colorado>(コろラード):アメリカ合衆国の州名コロラドだが、動詞colorar(コろラール)「 着色する, 赤くする」の過去分詞形で形容詞「着色した。赤い」として使えるんだ。


例えば

río colorado(語頭のrは巻き舌)「赤い川」のように、スペイン語の形容詞はふつう形容する名詞の後につける。コロラド州はコロラド川の赤い沈泥からこう名付けられたわけだ。


<Nevada>(ネバーダ):これもよく知られたアメリカ合衆国の州名ネバダだが、やはりColoradoと同じ理屈で、動詞nevar(ネバール)「雪が降る」の過去分詞形で形容詞として使える。


例えば

Sierra Nevada(シエラ ネバダ。rrは巻き舌)はシエラネバダ山脈のことで、「冠雪した鋸(のこぎり)」から来ている。アメリカ合衆国のカリフォルニア州とスペイン南部アンダルシア地方に同名の山脈がある。


春だと、スペインのグラナダから入りスキーを楽しんだあと、多少やせ我慢だがグラナダの海で泳ぐという芸当もできる。私はグラナダの暖かさにつられてジーパンのままスキーをしたが、リフトに乗っているときは震え上がっていた。気を付けよう。


もう気づいたと思うけれど、Sierraのような女性名詞を形容する場合は、形容詞はNevadaのように語尾が<-a>となる。


過去分詞の作り方は簡単だ。

<AR動詞>は例えば、amar(アマール / 愛する)→amado, amada のように不定詞の語尾ARをADO, ADA に変えればいいのだ。


<ER動詞、IR動詞>は不定詞語尾がIDO /Aの形になる。

例えば、

leer(れール / 読む)→ leído /a

vivir(ビビール / 生きる。住む)→ vivido /a


これらは

la persona amada(ら ペルソナ アマーダ / 愛された人)

el liblo leído (エる りブロ れイード / 読まれた本)

のように受動の意味になるものと

la persona leído (学識を積んだ人)のように能動の意味になるものがあるんだ。

それから過去分詞は不規則形が多いから注意しないとね。


マドリードの公園で幼い女の子が母親に「rompidoじゃなくてroto でしょ」と厳しく叱られていたのを覚えている。言語に対する意識が日本人とは桁外れに厳しいと感じた瞬間だった。romper(ロンペール / 壊す)の過去分詞は不規則形で、rompido にはならなく roto(ロト) になる、ということを注意されていたんだ。


 日本はハイコンテクスト社会で、使う側の言葉づかいが曖昧でも、聞く側が言葉の行間や裏の意味を探る習慣があるから、こうしたヨーロッパの人々の言葉を厳格に使う習慣に触れると、身が引き締まる思いがしたものだ。


不規則動詞は覚えるしかない。私も単語帳にメモしてポケットに忍ばせていた。

どうせ覚えるなら楽しく覚える工夫をしよう。

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