日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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サンティアゴ巡礼「銀の道」(Camino de Santiago de la Plata)2019 : El 23 y el 24 de agosto 「スペイン人の癖と慣習」

サンティアゴ巡礼「銀の道」(Camino de Santiago de la Plata)2019 : El 23 y el 24 de agosto 「スペイン人の癖と慣習」(Hábitos y costumbres españolas.)


巡礼27日目(el 27º. día)は

Montamarta ― Fontamillas de Castro ― Riego del Camino ― Granja de Moreruela (22,7 km)。


28日目(el 28º. día)は

Granja de Moreruela ― Santovenía del Esla ― Barcial del Barco ― Benavente (25,5 km)。


訊こう訊こうと思っていて、つい、そのままにしていた疑問を、このサンティアゴ巡礼中に地元の住人に訊くことができた。


なぜスペイン人の家の前に水の入ったポット・ボトルが置かれているのか?


日本のある地域でも同様なことがなされていて、日本の場合は「猫」避け、ということらしい。

しかし、スペインに日本ほどの野良猫が居るとは聞いたことがないし、実際、見ない。


地元のことなら何でも知っている、という風情の、巡礼路沿いの日陰のベンチで寛いでいた年配の紳士に、道を尋ねるついでに例の長年の疑問をぶつけてみた。


すると、答えは呆気ないほど明瞭だった。

「犬のマーキングを防ぐためだよ」(La razón de la costumbre española de colocar agua frente a la casa es para evitar el pipi de perros)

こう言って、地元の物知り紳士は両手を広げて肩をすくめた。


なるほど、ヨーロッパと犬の歴史は古いから、猫ではなく「犬」か!

スペインで家の前に水入りのポット・ボトルが置かれる慣習は、犬の小便を避けるための生活の知恵だった。


これで、長年私の中で何となく抱いていたスペイン人の慣習への疑問の一つが解かれた。


しかし、私にはもう一つ疑問がある。それは慣習というよりはクセと言うべきだろう。


巡礼中には地元のスペイン人に尋ねる機会が当然多い。

道を訊いたりアルベルゲ、レストラン、食料店などの場所を尋ねると、スペイン人が一様にするクセが存在することに改めて気付く。


スペイン人は、道を教えたり、レストランの場所を教えたりする時に、皆、尋ねた人の二の腕から肘の辺りをガッチリ掴んで、いいか、よく聞くんだ、と丁寧に教えてくれる。


説明するときに聞き手の二の腕を強く掴むクセは、一定の年代以上(つまり大人)のスペイン人なら男女を問わず、ほとんど例外なく見られる。


日本人なら見知らぬ外国人の二の腕をガッチリ鷲掴みにして道を教えるクセは、まず無いだろう。


このスペイン人のクセの理由については、果たして、わざわざ訊いて確かめるまでのことかな、と思えるので、そのままにしているが。


それぞれの国民性についても考えてしまう巡礼の旅である。


写真(la foto)は、Benavente へ向かう途中の長い橋の上で(En un largo puente camino a Benavente)。

私と同様にバルセロナに住んでいるというベテラン徒歩巡礼者と一緒に巡礼路を外れた、ちょっと素敵な小径を歩いて、撮ってもらった一枚。地元の人の散歩道らしい。

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