バルセロナから(2018年12月6、7日) : ローマ字表記に関する具体的提案
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バルセロナから(2018年12月6、7日) : ローマ字表記に関する具体的提案
「ローマ字のつづり方」は「訓令式」を基本に据えて第1表を示し、それを補う形で示された第2表に「日本式」と「ヘボン式」の表し方を示している。つまり、ローマ字の書き表し方は「訓令式」を第1にして使用し教えるべきだという考え方に立っている。
しかし、現実に日本社会や国際社会向けのローマ字表記は一般的に見て「ヘボン式」だと認めざるを得ないだろう。したがって、建前論でなく、現状を重視するならば、まず、この点をはっきりさせて、使用や教育する対象は「ヘボン式ローマ字」であることを表明しなおすべきであろう。
同時に、ローマ字表記の基本は「音」を表すことであり、「かな文字」を表記することは特別な場合だけ、と記すのが親切な告示になるのではないだろうか。
即ち「私は」の助詞「は」は「wa」、「富士山を」の助詞「を」は「o」,「東京への」の助詞「へ」は「e」と記すルールである。
最後に助詞「は」「を」「へ」のローマ字表記の工夫を提案したい。
例えば、「は」を「wá」、「を」を「ó」、「へ」を「é」のように「´」を付けてそれぞれ発音が同じ「わ」「お」「え」と区別する工夫である。こうすれば、「音」を意識したローマ字表記であっても、同時に例外的な「かな文字」の使い方をしていることが示されることになるからである。
以上、ローマ字表記の現状を鑑みながら、国語教育や日本語教育への影響、更には、国際社会と無関係ではいられない日本社会の将来も見据えて、緊急に見直されるべきローマ字表記の問題を提起し、若干の表記上の提案も示させて頂いた。
国語を学ぶ日本の子供たちや、世界中で日本語を学んでいる外国人たちに、要らないストレスを強いることなく、素晴らしい日本語の世界への入口でもあるローマ字の抱える課題を速やかに再検討して新しい指針を探るべきである、と思えてならない。
国語審議会には「国語教育」や「日本語教育」の現場にあるローマ字の表記法を巡る戸惑いや勘違い、ひいては混乱を鑑み、早急にこの問題を日本語の重要な問題として再審議していただきたい。
(* 数回に及んだ「ローマ字」に関する私の一連の記事は、文化庁文化部国語課に参考意見として提出してある。)
写真は、ケーキ用のホイップクリーム(nata batida)をほっぺたに塗られた私。
12月に入るとフィエスタ、パーティが連日のように待ち構えている。この日の集まりも誕生祝いで大盛り上がり。あちゃ、油断大敵。頬にホイップクリームを付けられた私も、どや顔?をしてみる。