日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年12月4、5日) : 「私❲は❳本❲を❳読む」は「Watashi ❲wa] hon ❲o] yomu」 か「Watashi ❲ha❳ hon ❲wo❳ yomu」 か?

#スペイン #バルセロナ #日本語(japonés) #ローマ字表記 #Pan con tomate


バルセロナから(2018年12月4、5日) : 「私❲は❳本❲を❳読む」は「Watashi ❲wa] hon ❲o] yomu」 か「Watashi ❲ha❳ hon ❲wo❳ yomu」 か?


ローマ字には「ヘボン式(標準式)」「日本式」「訓令式」の3種類が存在している。


しかも、ローマ字で日本語の「音」「かな文字」のどちらを表すのか、で二つに分かれる。


つまり、単純に書き分けても6種類のローマ字の書き方が存在することになるのである。したがって7名の外国人の書いたローマ字表記がさまざまな書き方になるのは当然とも言える。


「ヘボン式(標準式)・日本式・訓令式」の異なる点だけ見ると、順番に次のような書き方をする。


「しshi・si・si」「ちchi・ti・ti」「つtsu・tu・tu」「ふfu・hu・hu」「じji・zi・zi」「ぢji・di・zi」「づzu・du・zu」「しゃしゅしょsha shu sho・sya syu syo・sya syu syo」「ちゃちゅちょcha chu cho・tya tyu tyo・tya tyu tyo」「じゃじゅじょja ju jo・zya zyu zyo・zya zyu zyo」「ぢゃぢゅぢょja ju jo・dya dyu dyo・zya zyu zyo」


これらのローマ字の書き方のうち、現在もっとも一般に使われている「ヘボン式ローマ字」に上に挙げた「ローマ字のつづり方」のきまりを加味して、「音」を表すことを意識すると、前回挙げた文例は、ローマ字では一例として次のようになる。


Ashita wa shin’yû no Ôno Eizaburô san to issho ni Fujisan eno hatsutôchô o ganbatte tassei shita ato, acchi de kireina fûkei o bakku ni shashinsatsuei shiyô to omotte imasu.

(あしたは しんゆう の おおのえいざぶろう さん と いっしょに ふじさん への はつとうちょう を がんばって たっせい した あと、 あっちで きれいな ふうけい を バックに しゃしんさつえい しよう と おもっています。)


これを「かな文字」を意識してローマ字で書くと、「明日は」の「は」は「wa」から「ha」になり、「初登頂を」などの「を」は「o」から「wo」、「への」の「へ」は「e」から「he」、長音「おう」も「ô」から「ou」になる。


しかし、実際はこれを混同して「wa」(「音」写し)と「wo」(「かな文字」写し)を一緒に使う傾向が目立つ。パソコンなどのローマ字からの文字変換システムの影響で、最近では外国人だけでなく、「を」の発音が「wo」だと思っている日本人もいるようである。


私は長音「おお」「おう」に「ô」を使ったが、「ō」のように横棒を使ってもいいし「oo」としてもいいことになっている。


パスポートでは人名について、「大野」(おおの)は「Ono」でもいいことになっているが、「小野」(おの)との区別ができない欠点がある。


(*次回は、ローマ字問題への私の提言の結論部分になる)


写真は、パン・コン・トマテ(Pan con tomate)。専用トマトを直接パンに擦り込んでオリーブオイルと塩を振った素朴な一品である。

この日のは、おお、と声の出る絶品だった。

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