バルセロナから(2018年8月31、9月1日) : 日本語が受けて来た扱いに言葉を失くす
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バルセロナから(2018年8月31、9月1日) : 日本語が受けて来た扱いに言葉を失くす
言語学者、鈴木孝夫は『日本人はなぜ英語ができないか』(岩波新書、1999年)「外国語に憧れる日本人―日本語劣等感」で次のように言っている。
《何しろ明治以来日本では、社会の指導的立場にあった立派な人が次々と、日本語は駄目だ、日本語を使っている限り日本人は世界の流れに遅れてしまう
(いまはコンピューター関係の人々の間に強い意見)、いっそ日本語を捨てて英語(かフランス語)のような優れた便利な言語を、日本の国語として採用しては(森有礼、志賀直哉、尾崎行雄)といった提案をするひとがあとをたたないからです。
これほどまでに極端なことは言わない人でも、せめて文字だけは「万国共通」のローマ字にして漢字はやめよう(田中館愛橘、田丸卓郎)とか、やさしい数の少ない仮名だけを使うことにしたらといった日本語(表記)改良案を何度も唱えてきました。》
日本語の不遇の歴史に言葉を失う。
鈴木孝夫の挙げた、日本語を他の言語に替えたり日本語自体をもっと易しくしたらどうか、と提案された例を順次観ていきたい。
写真は、言語文化交換の会で日本語と日本文化を愉しむひと時。
(★ブログ「日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)」