日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月17日) : 「スペイン語はいかが」(10) エ、アス、ア、エモス、アベイス、アン…食前食後就寝前に唱えよう!

バルセロナから(2018年3月17日) : 「スペイン語はいかが」(10)

エ、アス、ア、エモス、アベイス、アン…食前食後就寝前に唱えよう!


せっかく過去分詞の作り方を覚えたのだから、過去分詞を使った過去形をマスターしてしまおう。これはスペイン語文法では完了過去と言うんだ。


英語文法で言う現在完了だけど、今この瞬間より前はすべて過去形になる日本語話者からすると、過去完了という命名のほうが断然納得がいく。作り方はこうだ。


(Yo) he estado en Japón.

((ジョ) エ エスタード エン ハポン / 私は日本にいたことがある)

:Yoはふつう省く。


estadoは estar(居る)の過去分詞。

つまり

「(Yo) he+過去分詞」

が一人称の完了過去の形だ。使い方に男女の区別はない。


ついでにheは主語によって次のように変わるから覚えてしまおう。


■私(yo)he(エ)

■君(tú) has(アス)

■彼 / あなた(él / usted) ha(ア)

■私たち(nosotros) hemos(エモス)

■君たち(vosotros) habéis(アベイス)

■彼ら / あなたたち(ellos / ustedes) han(アン)


この完了過去は

He leído ese libro.(エ れイード エセ りブロ / 私はその本を読んだ)

のようにふつうの過去の事でも「心理的に現在まで引きずっている場合」だったら使えるから、単純過去の活用がとっさに出て来ない場合、すごく重宝するんだ。


過去形をものにするまで、私も随分とこの完了過去にお世話になったものだ。エ、アス、ア、エモス、アベイス、アン…食前食後就寝前に唱えよう。


ところで、このhe, hasなどの正体は動詞haberだ。

この動詞はhay(アイ)の形で「~が在る」の意味を持つ。


例えば

¿Hay algo?(アイ アるゴ。疑問文は語尾を上げる)何かある?


Sí, hay una manzana(シー、アイ ウナ マンさナ。Síはshiの発音にならないように注意)うん、リンゴがひとつある。


No, no hay nada.(ノ、ノ アイ ナダ)いや、 何もないよ。

(因みに、作家の「なだいなだ」さんの名はnada y nadaから採った)


もちろん次のように人にも使える。

No hay nadie.(ノ アイ ナディエ)誰もいない。


そうそう、hayにはもうひとつ重要な用法があるんだ。

「hay que + 動詞の不定詞 」の形で「~しなければならない」がそれだ。


例えば

Hay que llegar pronto.

(アイ ケ ジェガール プロント / 早く着かなければならない)

:これは無人称的用法で、「一般的に」そうしなければならない場合に用いた方がいい。


さて、何とも不思議な動詞haberを見てきたけど、もう我慢がならなくなってきたと思う。ちゃんと普通の動詞の活用を知りたくなってきたね。

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