俳句・サンティアゴ巡礼「銀の道」及び「フランス人の道」(Los Haikus del Camino de Santiago de la Plata y Francés)2019 : 巡礼初日(El primer día de peregrinación)「蟻の引っ越し」(La mudanza de las hormigas)
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俳句・サンティアゴ巡礼「銀の道」及び「フランス人の道」(Los Haikus del Camino de Santiago de la Plata y Francés)2019 : 巡礼初日(El primer día de peregrinación)「蟻の引っ越し」(La mudanza de las hormigas)
El 28 de julio
巡礼初日(El primer día de peregrinación)はSEVILLA – GUILLENA (22,8 KM)。
早朝暗いうちからヘッドライトを頼りにセビージャ市内を歩く。
「銀の道」行脚の初日だが、日が上がっても、巡礼の方角を示す黄色の矢印が分かりにくく少ない。暫く、この道でいいのか、と不安ながら歩いて行くと、
Puenta de Señoritaで漸く矢印があった。
木陰で休憩。地元のトレッキング者二人が、5 km先にバルがある、と教えてくれた。
これまでの巡礼経験で承知のことだが、身体自身の防衛反応で、胃が小さくなってきている。空腹でも耐えられるように自己防衛しているのだ。
昼頃、La Algabaに到着。
道を訪ねたら、来すぎたようだ。土地の家の人に確認したら、やはり矢印を見過ごしていたようだ。
その後も行きつ戻りつ、迷いながら、GUILLENAへ続く長い一本道に出た。果てし無く広がる畑の中の一本道である。いくら歩いても、広大な畑の中の割れ目のような赤土の荒道しか視野に入らない、景色の変わらない時間が過ぎる。
足元に目を遣ると、真っ黒い紐のような蟻の行列が目に入った。
野中の一本道を歩き続けて一句(Seguí caminando por un único camino en el campo. Un haiku que he hecho en ese momento)
跨ぎ避く
蟻の棲み替え
酷暑なり
(Matagi saku
Ari no sumikae
Kokusho nari)
Un paso a evitar
Hormigas en movimiento
Calor intenso
長い荒道を歩き終え、この日の宿泊予定地GUILLENAの村に到着。疲労困憊の巡礼者を見たのか、どこからか歓迎の声が聞こえてきた。
写真(la foto)は、Puenta de Señoritaの橋上で得た暁の瞬間(el momento del amanecer)である。この瞬間を満喫するのも巡礼の楽しみである。