日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

本ブログ(その1)は ☛ http://urgell.blog62.fc2.com/ をご覧下さい。

バルセロナから(2017年10月3日):スーパーマン?いや、独立カタルーニャマンか?

バルセロナから(2017年10月3日):スーパーマン?いや、独立カタルーニャマンか?



10月1日に行われたスペインからのカタルーニャの独立の是非を問う住民投票の結果は、投票者の約90%が賛成の意思を示した。スペイン中央政府はこの投票を認めていないがカタルーニャ州政府は独立宣言を行う予定だ。


 
私は長年カタルーニャの首都バルセロナに居て、カタルーニャの人たちの辛抱強い独立への準備を見てきた。独立の意思の根幹は民族や宗教のスペインとの違いではなくまさに「文化」的相違が大きいと観ている。文化の基盤を成すのが「言語」。カタルーニャ語の絶え間ない継承。これをフランコ独裁時代に弾圧されたことが独立の意思のバネになっているのだろう。
 
「ことば」にちょっかいをかける者はその「ことば」自身から手ひどい仕打ちを受ける。日本語教育を生業にしている私の感想である。ふと、日本の言語のうち、琉球語、アイヌ語の存在を日本人はどう扱っているのか、と想う。


ともあれ、異邦人の私としては、ことの推移を見守るしかない。スペイン、カタルーニャ、どちらも好きだからここに居るのだが。


スペイン警察が投票阻止に出て800人以上の住民に怪我を負わせたのは、私のスペインとカタルーニャの友人たちもそろって「悲しい」と言い、残念な振る舞いだった。


しかしながら、この国、この土地の人々の楽観的な人生観が私は好きだし、この問題の決着はどちらにしても、将来、両者にとって笑い合えるかたちになるような気がする。

×

非ログインユーザーとして返信する