日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2017年11月3日) : 日本社会の成熟度に想いを巡らせ旧市街の壁の落書きにあったカタルーニャ独立問題の「残念!」に立ち止まる

バルセロナから(2017年11月3日) : 日本社会の成熟度に想いを巡らせ旧市街の壁の落書きにあったカタルーニャ独立問題の「残念!」に立ち止まる 日本の男女格差ランキングは144カ国中114位。  日本社会は近代国家としてまだまだ成熟していない。国際的な機関が発表する国家としての世界ランキングにそれがシビアに出て来る。国際機関のランキングデータは欧米中心の価値観が基になっているから気にしなくても…

バルセロナから(2017年11月2日) : カタルーニャ伝統のお菓子パネレッツの甘い香り漂う小径を歩く

バルセロナから(2017年11月2日) : カタルーニャ伝統のお菓子パネレッツの甘い香り漂う小径を歩く 諸聖人の日(Todo los Santos 11月1日)前後にはカタルーニャ伝統のお菓子パネレッツがあちこちで見られる。   今日の散歩で寄った小径でもその甘い香ばしさ漂うスイーツ店の店先にはパインナッツ味、ココナッツ味、アーモンド味などのバネレッツがズラリと誇らしげに並んでいた。 まずカタル…

バルセロナから(2017年11月1日) : 晩秋の池に揺れる「逆さサグラダ・ファミリア」を見つめながら日本のジャーナリズムを憂う

バルセロナから(2017年11月1日) : 晩秋の池に揺れる「逆さサグラダ・ファミリア」を見つめながら日本のジャーナリズムを憂う 日本からのニュースでは衆院総選挙狂奏曲も終わり、一斉に猟奇じみた殺人事件を扱っている。こうした異常な事件が起きると、日本のマスコミは必ずと言っていいほど犯罪者の人柄の評判を紹介する。その評判が悪い場合は、やっぱりね、となるが、寧ろ、とても犯罪を犯す人とは思えなかった、…

バルセロナから(2017年10月31日) : ランブラス通りの人間銅像を見ながらカタルーニャの平和を愉しむ

バルセロナから(2017年10月31日) : ランブラス通りの人間銅像を見ながらカタルーニャの平和を愉しむ  カタルーニャのスペインからの独立問題が世界を駆け抜けている。   日本語クラスの授業を終えランブラス通りをバルセロナ港側からコロンブス塔を後にしてカタルーニャ広場方向に歩を進める。 そこでは人間銅像の大道芸人たちがそれぞれのコスチュームで通行人の目を愉しませている。ビクリともしない人間銅…

バルセロナから(2017年10月30日) : カタルーニャが独立したがる理由は「お金」?

バルセロナから(2017年10月30日) : カタルーニャが独立したがる理由は「お金」? カタルーニャ州のスペインからの独立問題が日本でもニュースになっている。 ◯◯屋という情報番組?でカタルーニャが紹介されていた。カタルーニャのバエリャはコメではなくパスタ、とか…コメが普通なんだけど。   興味深かったのは、カタルーニャが独立したがる理由に経済的な不公平感を挙げるとコメンテーターたちが納得顔を…

バルセロナから(2017年10月29日) : 反省のない日本のマスコミとコメンテーターたちを憂えながら紅葉をまとうサグラダ・ファミリアに見入る

バルセロナから(2017年10月29日) : 反省のない日本のマスコミとコメンテーターたちを憂えながら紅葉をまとうサグラダ・ファミリアに見入る 。 日本のマスコミはお粗末だなあ。  外から見ると日本の弱点がよく分かる。よく指摘されることだが「日本のジャーナリズムの未熟性」はその分かりやすい点の1つだろう。 2016年度の日本の「報道の自由度」は180国中72位であることに、日本国内からは納得でき…

バルセロナから(2017年10月28日) : 日本語クラス、ふいに授業の神様が降臨した !

バルセロナから(2017年10月28日) : 日本語クラス、ふいに授業の神様が降臨した ! ついに授業の神様が降臨か。この感覚は久しぶりだなあ。日本語2級のクラスでいつものように学生に問題集を解かせ、誤答の場合に再度考えさせる。 その際に私が学生に与えるヒントが今日はことごとく満足のいくものだった。こうした満足感の得られる授業は30年以上の教師経験の中でも1年に1、2度あるかないか、なのである。…

バルセロナから(2017年10月27日) : カタルーニャ州議会がスぺインからの独立を宣言した日にスペインとカタルーニャの旗が並んで出されているベランダを仰ぎ見る

バルセロナから(2017年10月27日) : カタルーニャ州議会がスぺインからの独立を宣言した日にスペインとカタルーニャの旗が並んで出されているベランダを仰ぎ見る 今日はカタルーニャ州議会がスぺインからの独立を宣言した歴史的な日であった。 スぺイン政府はこれを認めていないので、どちらにせよ紆余曲折するだろう。 これから先どんな結果になろうが、私にとってスペインもカタルーニャも共に歩んで行く友人に…

バルセロナから(2017年10月26日) : 秋の陽気に誘われてレイアール広場の噴水に憩う

バルセロナから(2017年10月26日) : 秋の陽気に誘われてレイアール広場の噴水に憩う 授業を終え、旧市街からカタルーニャ広場方面へ抜ける小径を今日はいつもより早く左に入ってみる。 すると小径の向こうから明るくなって来て、更に歩を進めるとアーケードが額ぶちのようになって夏の日射しかと見紛うほどの光の束が眼前に現れた。 そのアーケードを抜ける。ここはレイアール広場でマドリードのマジョール広場を…

バルセロナから(2017年10月25日) : 日本人とは何かと考えながらボケリア広場の水飲み場に佇む

バルセロナから(2017年10月25日) : 日本人とは何かと考えながらボケリア広場の水飲み場に佇む 先日は今回の衆院総選挙における都知事への魔女狩りを煽る日本のマスコミの未熟性について触れたが、今日の散歩では一方の煽られる大衆について考えていた。日本人とは何だろうか、というテーマは思考が趣味の私にとって思春期から抱いていた興味深い題材である。 このテーマについての現在の私の到達点は「個の不在」…

バルセロナから(2017年10月24日) : ビスべ通りのアーケードの下を抜けて憂愁漂う中世ヨーロッパに迷い込む

バルセロナから(2017年10月24日) : ビスべ通りのアーケードの下を抜けて憂愁漂う中世ヨーロッパに迷い込む 日本語クラスの授業を終え、カテドラル裏のビスべ通りを歩く。 30年前に初めてバルセロナを訪れたとき以来の私のお気に入りの場所である。 洒落たアーケードの下の小径を通り抜けると、中世ヨーロッパの憂い漂う幻想の世界に迷い込んだような錯覚に陥る。

バルセロナから(2017年10月23日) : サグラダ・ファミリアを掌に載せながら日本のジャーナリズムを想う

バルセロナから(2017年10月23日) : サグラダ・ファミリアを掌に載せながら日本のジャーナリズムを想う 日本の報道はこれでいいのかなあ。 大山鳴動した日本の衆院総選挙も終わってみれば、現政権の安定という選択に落ち着いた感がある。この総選挙関連の報道を見ていて、日本の報道の在り方にやはり首を傾げた。やはり、と言うのは、日本のジャーナリズムの現状に疑問や忠告を示す声を以前から聞くからである。 …

バルセロナから(2017年10月22日) : カタツムリとキヌアのカタルーニャ料理の匂いに導かれる

バルセロナから(2017年10月22日) : カタツムリとキヌアのカタルーニャ料理の匂いに導かれる 10月のバルセロナはあちこちで地域フェリアが楽しめる。とくに広場や散歩道では青空レストランが開店し、私のような好奇心旺盛な散歩者の食指を誘う。 ガウディ通りのテントを覗くと、野菜とキヌアを炒めたもの、カタツムリの煮込み、などの郷土料理が美味しそうな匂いを漂わせていた。 秋のバルセロナはどこを散歩し…

バルセロナから(2017年10月21日) : コロンブスの塔を見上げながら「良い日本語テキスト」との出逢いを想う

バルセロナから(2017年10月21日) : コロンブスの塔を見上げながら「良い日本語テキスト」との出逢いを想う  これはなかなか良い、と思える日本語問題集に出逢えたかな…授業を終え、ランブラス通りの港寄りの端に聳えるコロンブスの塔を見上げながら、そう考えていた。 2級のクラスで使っているテキストだが、使うにつれて楽しくなって来た。日本語テキストには良いものがない、というのが長年現場で教えてきた…

バルセロナから(2017年10月20日) : カテドラル広場の特産ワインフェリアを漫歩する

バルセロナから(2017年10月20日) : カテドラル広場の特産ワインフェリアを漫歩する 日本語の授業を2クラス終え、久しぶりにカテドラル広場へ足を運ぶ。 折しもカタルーニャ各地のワインを初め特産物のフェリアを開催していた。 カタルーニャは今スペインからの独立宣言を巡ってスベイン中央政府から自治権剥奪のカードを突き付けられて揺れているが、せめてこのフェリアだけでも芳醇なワインの香りに揺られてい…

バルセロナから(2017年10月19日) : パン屋で見かけたケーキは、おお、ホウレン草トルティージャか!

バルセロナから(2017年10月19日) : パン屋で見かけたケーキは、おお、ホウレン草トルティージャか!  けっこう激しい雨になってきたパン屋の店先に並んでいたコカや調理パンに混じって、おやっ、ケーキかな、とよく見たら、どうも、ちょっとお洒落をしたトルティージャらしい。 トルティージャと言えばメキシコ料理タコスの包み皮(トウモロコシ粉)が知られているが、スペインのトルティージャ(tortill…

バルセロナから(2017年10月18日) : 夏を惜しむ地中海の風に吹かれて

バルセロナから(2017年10月18日) : 夏を惜しむ地中海の風に吹かれて 日本語クラスの授業前にバルセロネタの浜辺に降り立ってみた。 砂浜には眩い光に満ちた夏を惜しむように地元の人々が秋の気配を漂わせた陽を浴びていた。 碧い地中海と薄く白濁を塗ったような空の境界線に目を遣ると真っ白な帆がひとつ遥かに揺れている。 さて、忍び寄る秋の風に頬を吹かれて、惜夏の砂浜に私の足跡をいくつか残して行こうか…

バルセロナから(2017年10月17日) : 魔女?が主役のスベインのハロウィンとメキシコの死者の日が近づき日本の「魔女狩り」に想いを致す

バルセロナから(2017年10月17日) : 魔女?が主役のスベインのハロウィンとメキシコの死者の日が近づき日本の「魔女狩り」に想いを致す 地元のフェリアで見たガイコツ、いや、よく見ると魔女のようにも見える。店先に魔女を飾るのはハロウインが近いことも関係あるのだろう。魔女の上に吊るされていたり前に置かれているのは地元産のソーセージや生ハム、加工肉だ。 魔女と言えば、国政との二足の草鞋に都知事が批…

バルセロナから(2017年10月16日) : 地域のフェリアにてパエリヤの大鍋の湯気に誘われる

バルセロナから(2017年10月16日) : 地域のフェリアにてパエリヤの大鍋の湯気に誘われる  いつものようにサグラダファミリアの周りをゆっくりと歩き、ガウディ通りに抜けようとすると、この地域のフェリアが催されていた。 ハム、チーズ、漬物、の出店を覗いて行く。骨董屋を過ぎると良い匂いがして来て、クンクンとその匂いに釣られて先を行く。 すると人だかりがあり、かき分けて中へ進むと、目の前にムワッと…

再びの欧州ひとり旅(32日目最終日。2017年8月1日) : ボローニャからミラノに戻り1ヶ月に及ぶ欧州の旅を終えバルセロに帰るに際して、改めて旅中に浮かんだ「人間力」について想う

(*写真は機内から見るバルセロナの夜景) 再びの欧州ひとり旅(32日目最終日。2017年8月1日) : ボローニャからミラノに戻り1ヶ月に及ぶ欧州の旅を終えバルセロに帰るに際して、改めて旅中に浮かんだ「人間力」について想う 中世の趣を色濃く残したアーケードと石道の街ボローニャからバスで北へ。ミラノに入るのは今回の旅で3度目。このイタリア随一の商売の地で数時間の滞在を経てこの旅の収めとする。 ドウ…