日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年11月12、13日) : 「おねえさん」、えっ、「おねいさん」?

#スペイン #バルセロナ #Japonés #tokei/tokee #グエル公園(Parque Güell)


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バルセロナから(2018年11月12、13日) : 「おねえさん」、えっ、「おねいさん」?


前回は、日本語の「エ列+い」の発音は文字通り「-eイ」なのか、それとも「エの長音」として認識すべきなのか、という問題を提起した。


この問題は些細な問題のように見えるが、じつは国内の「国語教育」や外国人を対象とした「日本語教育」においては、看過できない基本的な問題として、明確な解決を求められるべきなのである。


それは、現に日本語教育や国語教育の現場で”勇み足”とも取れる指導が行われているからである。


では、国語、日本語の使い方の目安となっている文科省の見解はどうなのか。

「現代仮名遣い」(昭和61年内閣告示第1号)では次のようになっている。


《え列の長音は、え列の仮名に「え」を添える。 例:ねえさん(姉さん)


かせいで(稼)、へい(塀)などは、「カセイデ」「ヘイ」と発音する者と「カセーデ」「ヘー」と発音する者があるが、どちらの発音をするかに関わらず、え列の音節に「い」を添えて表記する。》


これを観ると、現行の教育現場、とりわけ日本語教育の現場の一部では、この「現代仮名遣い」の指針がいかに軽んぜられていて、むしろ無視されているかのような動きがあると思わざるを得ない。


上記の説明は「e+い」が話者によっては結果的に「エイ」と聞こえないとしても、話者の認識は、意識的にせよ無意識的にせよ、必ずしも「エー」ではない、ということである。


ところが、小学生向けの国語教材会社の一部や外国人向けの日本語教育の教材会社の一部では、「エ列+い」を「エ列の長音」と断定して教材を作成している事実が見られるのである。


日本語ではもともと同母音を連ねることを避けてきたし、「ei」などの連母音も欧米語のように明確には発音されないできた。


電子mailが日本で一般に広まり始めた頃、mailのカタカナ表記は「メイル」か「メール」かで、論議を呼んだものだ。


英語の発音記号は[méil]で、この音をカタカナに載せれば、どちらかと言えば、明らかに「メイル」に軍配が上がるはずだが、現在では議論の余地なく「メール」に収まっている。

もちろん英語の発音は正確には文字通りカタカナに写すと「メェィル」のような表記になる。


しかし日本語の「ei」はあくまでも日本語の「ei」であって英語などの発音のように明確でないからと言う理由で、短絡的に「eの長音」と見なすわけにはいかないはずである。


歴史的にも日本語の「エ列+い」が「エ列の長音」であると自覚されて発音されて来たわけではないのである。


次回は具体的な例で検証してみたい。


写真は、「グエル公園」(Parque Güell)の中央広場にて。

早朝、昇ったばかりの朝日に照らされたタイル画のベンチは色彩も一段と映える。遠くにサグラダ・ファミリアが望める。

澄み切った空気を吸い込んで、さて、今日一日を始めようか。

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