日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月28日) : 「スペイン語はいかが」(21)マリアはもっと美人だよ

バルセロナから(2018年3月28日) : 「スペイン語はいかが」(21)マリアはもっと美人だよ


(写真: バルセロナではアーモンドの木が満開の花を咲かせている。桜の代わりにこれを見ながら一杯、といくか)


「マ」行の日本語でスペイン語に似ているものを探してみよう。

日本語「増(ま)す」の発音ではmás(もっと。さらに)がある。「もっと増す」と覚えておこう。次のように使うといい。


Yo tengo más amigos que tú.(ジョ テンゴ マス アミゴス ケ トゥ / 私は君よりもっと友達を持っている) 「más ~ que」で比較級「よりもっと~」の文が簡単に作れるんだ。


形容詞を使って、「マリアのお母さんは美人だね」という友人の言葉に「でも、マリアはもっと美人だよ」と反論したい場面では、

María es más guapa que su madre.(マリア エス マス グアパ ケ スー マドレ / マリアは彼女のお母さんより美人だ)のように切り返せる。


それに加えて「うん、クラスで一番きれいだね」と言うときの

最上級は「el / la más」を使う。

María es la más guapa en la clase.(マリア エス ら マス グアパ エン ら クらセ / マリアはクラスで一番美人だ)


このほかにmásにはmás o menos(マス オ メノス/ だいたい。約)のような表現がある。ちょっと自信のないことを言ってしまった後でmás o menosを付け加えればいい。断定した物言いを避けたがる日本人には便利な表現だろう。


másが「もっと多い / mucho(ムーチョ)の比較級」ならmenosは「もっと少ない/ poco(ポコ)の比較級」だ。真ん中の「o(オ)」は「y(イ)/ と。そして」の反対で「または」の意味で使われる。 「又(また)」の発音のmataは(第三人称またはustedあなた)が「殺す」の意味だ。物騒だが「(生き返ったら)また殺す」と覚えればいい。例えば次のような文になる。

Él mata la cucaracha (エる マタ ら クカラッチャ / 彼がゴキブリを殺す)


ちなみに、日本語の「じゃ、またね」をYa matame.(メ)と聞き違えると「もう私を殺せ」の意味になるからご注意。「じゃ、また」の代わりにYa te mato.(ジャ テ マト / もう君を殺す)とbroma(ブロマ / 冗談)を言うのもいいかもしれない。 「丸(まる)」の発音ではmar(海)がある。船の名前で「海丸」と覚えておこう。marの「r」を「l」にするとmal(マる / 悪く)という副詞になる。これはbien(ビエン / 良く)の反対語だ。


例えば次のように使うんだ。

¿Cómo estás?(コモ エスタス / 元気?)

(Estoy) muy bien, gracias. ¿Y tú?(エストイ ムイ ビエン / すごく元気だよ。君は?) Me siento un poco mal(メ シエント ウン ポコ マる / 少し気分が悪いんだ。) →「Me siento」はsentirの再帰形で「私自身に感じる」という意味だ。 「un poco」は「少しある(肯定的)」で、「poco」だけだと「少ししかない(否定的)」になるから注意だ。ちなみに、poco a pocoは「少しずつ」の意味になる。


縮小辞(-ito,-ita)を使ってun poquito(ウン ポキート)と言えば「ほんの少しだよ」の意味合いになる(poco+ito→poquito)。日本語の「~ちゃん」にあたる縮小辞を生き物以外にも使うところが面白いね。「~ちゃん」として「-ito,-ita」を使う例としては、アルゼンチンのペロン大統領の妻だったエバ(Eva)が親しみを込めて呼ばれたエビータ(Evita)が有名だ。

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