日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月21日) : 「スペイン語はいかが」(14) amigo viejo(年老いた友人)か、viejo amigo(旧友)か

バルセロナから(2018年3月21日) : 「スペイン語はいかが」(14) amigo viejo(年老いた友人)か、viejo amigo(旧友)か


<El salvador>(エる サるバドール):中米の国名エルサルバドルだが、もともとの意味は「救世主」だ。救世主とはイエス・キリストを指す。これは動詞salvar(サるバール / 救う)から来ているが、末尾が“-or”で終わって「~する人」を意味する。


医者doctor(ドクトール), 教師profesor(プロフェソール), ディレクターdirector(ディレクトール), デザイナーdiseñador(ディセニャドール)など応用が利くから覚えておくといいね。女性形は最後にaを付けて、profesoraのようにすればOKだ。


<Ecuador>(エクアドール):南米の国名エクアドル。もともとは「赤道」の意味だ。文字通り赤道直下の国というわけだ。


因みに北極はPolo norte(ポろ ノルテ)で南極はPolo sur(ポろ スール)だ。

つまり、

「北はnorte」で「南はsur」。ついでに、

「東はeste(エステ)」で「西はoeste(オエステ)」となる。


「東西南北」はスペイン語では順序が

「Norte sur este y oeste(北南東西)(yは「そして」)」になるから面白い。


東西南北絡みで位置表現の幾つかを紹介しておこう。

「前後左右frente, atrás, izquierda y derecha」(フレンテ、アトラス、イすキエルダ イ デレッチャ)


「上下arriba y abajo」(アリーバ イ アバッホ)

「内外dentro y fuera」(デントゥロ イ フエラ)

「遠近lejos y cerca」(れホス イ せルカ)


「ここ、そこ、あそこ、どこaquí, ahí, allí, donde」

(アキー、アイー、アジー、ドンデ。quiはキ、lliはジと発音)


<Aguas Calientes>(アグアス カりエンテス):メキシコの州名とペルーの村名のアグアスカリエンテスが知られている。もともとの意味は「熱い(caliente)水(agua)」だ。


私は、天空の城マチュピチュ遺跡の麓の村アグアスカリエンテスで、その名のとおり熱い温泉で旅の疲れを癒したことがある。


スペイン語はAguas Calientesのように名詞の後に形容詞が来るのが普通だけれど、

「良い(Buenos)空気(Aires)」のように名詞の前に来る形容詞もあるんだ。


また、形容詞の中には名詞の前と後ろで意味が変わるものがある。

例えば、pobre(ポブレ)は

「hombre(オンブレ) pobre」だと「貧しい男」で

「pobre hombre」だと「かわいそうな男」の意味になるし、


viejo(ビエホ)は

「amigo viejo」だと「年老いた友人」で

「viejo amigo」だと 「旧友」の意味になるから注意だね。


Aguas Calientesはcalienteが男性名詞と女性名詞のどちらに掛かっても形を変えないから分かりにくいけど、Buenos AiresのBuenosは男性名詞Airesに合わせている。

もし掛かる名詞が女性名詞ならBuenasにしなければいけないんだ。


例えば、buenas tardes(こんにちは)のように。名詞が複数の場合はそれに合わせて形容詞も複数形になることは、当然だね。


「良い(Buenos)空気(Aires)」から名付けた

<Buenos Aires>(ブエノス アイレス)は、もちろんアルゼンチンの首都名だ。


さて、これで「第1章」で示した「これ、スペイン語だった」の表現はすべて見てきた。次回は、発音上で日本語に似たスペイン語の表現を扱ってみよう。

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