日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月15日) : 「スペイン語はいかが」(8) クシャミをすれば「サルー!」(健康を!)と返ってくる

バルセロナから(2018年3月15日) : 「スペイン語はいかが」(8)

クシャミをすれば「サルー!」(健康を!)と返ってくる


<Sacramento>(サクラメント):アメリカ合衆国カリフォルニア州の地名だが、もともとはキリスト教の用語だ。キリスト教のカトリックの教義には七つの秘跡があって、その一つ「聖体の秘跡」(プロテスタントでは「聖餐(せいさん)」)がSacramentoの日本語訳として当てられているようだ。


これは信者がキリストの肉と血を象徴するパンとブドウ酒を受ける儀式。キリストが「最後の晩餐」のときにこれを定めたらしい。


まあ、どう訳そうと、どう説明しようと、一般の日本人には正直言って理解困難な単語だ。スペインやその影響を受けた中南米にはカトリック教徒が多く、この領域に入ると日本人はほとんどお手上げと言っていいね。


マドリードのプラド美術館はまことに素晴らしい美術館だけど、キリスト教に馴染みのない日本人には宗教画の多さに戸惑うのではないだろうか。


スペイン語には当然キリスト教にまつわる言葉や習慣が多いが、こういうものだ、と割り切って受け入れるしかない。


例えば、特にキリスト教圏では、道を歩いていてクシャミをしても、たまたま通りかかった見知らぬ人からも声が掛かる。日本では隣に座っている人がクシャミしてもいちいち反応しないことが多い。むしろ気に留めない素振りを示すことが気遣いのようなところがある。


ところがスペインに限らず、欧米や中南米では二回クシャミをすれば二回その声が掛かってくる。


スペイン語では、

“¡ Jesús !”(ヘスス。jeは「ヘ」と発音)

つまり英語のBless youで「イエス・キリストのご加護を!」というわけだ。

“¡ Jesús !”の代わりに

“¡ Salud !”(サるー。語末のdは発音しない。)つまり「健康を!」とも言う。


ヨーロッパでは14世紀にペストが大流行し、全人口の三割が命を落としたとも言われているが、クシャミは黒死病ペストの初期症状でもあったので、ちょっとでもクシャミをする人がいると、これらの言葉を掛ける慣習が生まれたのだ。


声を掛けられた人は、

“Gracias”(グラしャス)と答える。これが日本人には初めはなかなか反射的に返せないようだ。


ちなみにスペイン語で「乾杯!」のときも¡Salud!(サるー)と言う。


友達が集まって、みんなでその場を盛り上げたい時は「¡Arriba, abajo, al centro y pa' dentro! 」(paはparaの俗語)(アリーバ、アバッホ、アる セントロ イ パ デントロ!)と言って、みんな一斉にグラスを口に持って行き、飲み始める。


つまりワインなどが入ったグラスの位置を自分の前で動かしながら「上、下、真ん中に、そして、(腹の)中へ(飲み込もう)!」とやるんだ。君が声上げのリーダーシップを取れば、みんな、きっと君を見直すこと間違いなし。

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