日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年3月14日) : 「スペイン語はいかが」(7)「セニョーラ」(奥さん)、いや「セニョリータ」(お嬢さん)

バルセロナから(2018年3月14日) : 「スペイン語はいかが」(7)「セニョーラ」(奥さん)、いや「セニョリータ」(お嬢さん)


<San Diego>(サン ディエゴ)

< San Francisco>(サン フランしスコ)


両方とも米国の地名だが、もともとは聖人の名前だ。Sanは「聖なる」の意味で原型はsantoだが、男性名詞の前に付く 場合san となる。女性名詞を形容するときはsantaとなる。


英語のMr. に当たる、成人男性を指すスペイン語は

Sr.(セニョール。señorの省略形)だが、むしろ日本式に「ホセ さん」のように呼んでやったほうがSanの聖人のイメージがあって良い気持ちになるみたいだ。


ちなみに未婚女性や若い女性を指すMs.に当たるのは

Srta.(セニョリータ。señoritaの省略形)で、

また既婚女性や充分に大人の女性を指すMrs.に当たるのは

Sra.(セニョーラ。señoraの省略形)。


単独で「セニョール」(señor)と呼べば英語のsirのような感じになる。日本語ではぴったりする現代語訳はないが、「ご主人」とか「旦那さん」というところか。


「セニョリータ」(señorita)と呼べば「お嬢さん」で、これも日本語ではキザすぎるか。「セニョーラ」(señora)は日本でもよく使う「奥さん」に当たる。


とにかくスペイン語では上の3語とも問題なく普通に使えるし、呼ばれた相手も悪い気はしない表現なのだ。


また、トイレなどの表示には「Caballero」とか「Dama」とか書いてあるのもある。

「Caballero」(カバジェロ)は「紳士、殿方」で「Dama」(ダマ)は「淑女、ご婦人」。要するに男性用と女性用のことだ。


ちなみに「Caballero」はcaballo(カバージョ。馬)に乗る「騎士」がもともとの意味なんだ。日本で言うと「武士」に当たるだろう。


ちょっと品の良いレストランや店に入ると「Caballero!」(カバジェロ)などと呼ばれることもある。日本語で言うと、まるで江戸時代の「お侍様!」という感じで、呼ばれた方は「ふむ」と反応して、とても良い気分になって乗せられてしまう。

「Caballero!」と呼ばれたからと言って、見栄で高いものを注文したりしないように注意したほうがいいね。

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