日本語教育・日本語そして日本についても考えてみたい(その2)

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バルセロナから(2018年10月2、3日) : 「彼【が】彼女【が】好きなの【が】問題だ」は非文か?

#スペイン #バルセロナ #日本語 #格助詞ガ #サンパウ病院


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バルセロナから(2018年10月2、3日) : 「彼【が】彼女【が】好きなの【が】問題だ」は非文か?


≪彼「が」彼女「が」好きなの「が」問題だ≫ 


この文を読んで、たいていの人は「ん?」と首を傾げるだろう。そして今度は注意深く読んでみる…それでも「やっぱり変だ」と思う人もいれば、「いや、これでいいんだ」と納得する人もいるかもしれない。


いずれにしても、この文は、意識的にせよ無意識的にせよ文法的に検証せざるを得ない構造を持っているようだ。 


社内ゴシップを酒の肴にして話が弾む中で、若い社員が「結局、今回の件については何が問題なんでしょうね?」と先輩社員に水を向けると、「まあ、いずれにしても、いまだに彼が彼女が好きなのが問題なんだろうね」と人生の先輩としてまとめてみせる……表題の文からはこんな情景が想定できそうだ。 


≪それにしても、この文は「が」ばかり三度も使っていて芸が無い≫と感じる人は多いだろう。


では、話し手の意図を変えないで聞き手に伝えるには、どう表現すれば良いのだろう?

次回はそれを探ってみたい。


写真は、バルセロナの世界遺産「サン・パウ病院」(Hospital de Sant Pau)の正面入口の建物。ファンタジーと遊び心に溢れる作品群がこの奥に広がっている。

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